自動改訂が完了しました

この数週間、ライセンス変更用の改訂botが世界中のデータセットをきれいにしながら、自動的な改訂を進めてきました。地球全体が昨日カバーされたところです。この変更を行うために、ソフトウェアを開発し実行する実質的・技術的な努力が続けられました。完了までの期間がかなり不確実であったため、これは目覚しいマイルストーンであると言えます。その実現を支援した人々に、とりわけほとんどのコードを書いてくれたMatt Amos, Andy Allan, Gnonthgol そして Malte Kuhn にお祝いと感謝を捧げます。

現時点のOpenStreetMapデータベースのデータはほぼODbLを宣言できる状態にあるのですが、ライセンスはまだ切り替えられていません。その時期が近づいたらまた新たな記事で最新情報をお知らせします。

99%以上のデータが保持され、ほとんどの場所では、その差異はわずかに認められる程度です。しかし、改訂が集中している場所があり、特にポーランドやオーストラリアではそうです。我々はこのデータを保持することをもちろん選びましたし、オリジナル投稿者の判断を尊重し、過去に彼らがこのプロジェクトに参加してくれたことに感謝します。

幸い、こうしたエリアのOSMコミュニティの反応はめざましく、短期間に高品質のデータセットを取り戻せるだろうと信じています。OSMマッパーとして、もしあなたが衛星画像その他のリソースを使ったり、あるいは個人的な知識や調査から記憶などによって手助けしたい場合には、ぜひ参加してください。本質的に、マップにはいくつかの新しい空白地点が残され、みんながよくわかっていて大好きな手順で作業を進めることができます。お気に入りのマッピングテクニックを使って、歩きまわって、空白を埋めましょう。(注意:CC-BY-SAのデータセットや改訂前データのマップビューをコピーしてはいけません。他の非互換の著作権があるマップデータと同じように扱ってください。)我々はライセンス切替が行われるための最後の準備が行われている間、今やこのプロセスを誠実に開始することができます。

記念ファンドとアワード

2012年1月、我々の仲間Ulf Moller が思いもよらず亡くなりました。Ulfは微笑と面倒見のよいふるまいで知られるマッパーでした。同時に彼は2009年にOpenStreetMap Foundation の理事会メンバーに選ばれ、License Working Groupに参加していました。OpenStreetMapコミュニティ内の彼の友人たちは次のように思い悩んでいました; どうやったらUlfのコミュニティへの貢献を表彰できるのだろう?どうやったらこの喪失感を埋められるのだろう?

息子、兄弟、いとこを失った喪失感を味わっているUlfの家族が、我々に心配りと案内をくれました。本日(5/3)、Ulfが生きていたら40歳であった誕生日にアナウンスします:

Ulf Moller 記念ファンド

Moller家の人々からUlfの名前で、プロジェクトへの彼の貢献を続けるために、OpenStreetMap Foundationへ寄付の申し出がありました。Ulf Moller 記念ファンドはUlfがそうしていたように、OpenStreetMapの普及活動の推進に捧げられます。あなたはUlfの名前で寄付することでUlfの思い出に栄誉を与えることができます。

記念ファンドへの寄付は クレジットカード, paypal または bank transferで行えます。

同時にアナウンスします:

Ulf Moller 記念アワード

The Ulf Moller 記念アワードは優れたマッピング、コミュニティへの便益及びその他のOpenStreetMapプロジェクトの改善を通じて、OpenStreetMapに寄与した個人を毎年表彰します。

この記念アワードには、emailでOpenStreetMapに目覚しい貢献をした人をノミネートすることができます。ノミネートしたい人の名前とその評価に値する活動を書いてください。最初の記念アワードは2013年5月に表彰されます。

我々は毎年5月にこの友人の思い出とマッパーの継続的で優れた活動をを祝うことができるでしょう。

Ulf Moller, 1972 - 2012

写真はMoller家の方々の好意によるものです。

ライセンス切替は継続中

3週間前、我々は’校訂bot’の動作を完全にする作業を続けていると述べました。非互換のあらゆるデータを見直し、校訂(削除/非表示)する小さなコードです。遺憾なことに、このbotが完全に動作するにはもう少し時間が掛かりそうです。良いニュース: botは前よりも多くのテストに合格しています; 悪いニュース: まだ全てには合格していません。この件については、エラーなしに動作するように、何人かが作業しています。

これらのシステムテストが終わったら、既に構成済で待機中のテストサーバに対して、生データによるテストが行われる予定です。テストの成功状況に従って、生データベースの孤立した一部のテストが予定されています、おそらくアイルランド島になるでしょう。これが成功したら、残りのデータが処理されます。

ポジティブなメモとして: 同時に、この数週間、我々はいくつかの投稿についてデータベース内に残すかどうか、どうにか合意することができました。協力頂いた全ての人に感謝します。

次の週に、再度状況をお知らせします。

みなさんの忍耐に感謝します。

ライセンス変更の状況報告:正しい状態になるように作業中

(訳注:原文記事の発行は2012/4/5付)
システム管理者チームによって新しいサーバが正しくインストールされ、移行の2番目のパートにさしかかっています。Open Database Licenseへの移行に必要なデータの’校訂(redaction)’作業です。最初の進捗レポートは来週の予定でしたが、質問が多かったので4日早くレポートします。

OpenStreetMap API へのコード変更は完了し、レビューも終わっています。このためopenstreetmap.org は新しいデータを配布する準備ができています。(Matt Amosのコードに、そしてTom Hughesのレビュー作業に感謝)

次のパートは’校訂ボット’です。これは小さなコードの断片で、OpenStreetMapデータのあるエリアに対して、新しいライセンスと非互換のデータを検索し、校訂(削除/非表示)します。これはプロセス全体の中で、最も重要なパートです:我々はOpen Database Licenseの下での配布の許可を与えていない作成者のデータが混在しないようにすることを、言い換えれば大多数を占める互換データを不注意に削除しないことを目指しています。

水曜日以降、我々は実世界のデータ(この件でのFrederik Rammの支援に感謝)に対してテストを実行してきました。その結果はまだ100%満足できるものではなく、コードの見直しを続けています。我々は、みなさんの期待に応え、正確な結果で出ていることが確信できるまではボットは実行しません。ちょうど始まった4日間の復活祭の週末に伴い、我々はこれは翌週になるだろうと、現時点で予測しています。これはスケジュールに対して数日の遅れとなりますが、我々はマッパーに対して、この作業を正しく行う責任があります。

もしあなたが開発者であれば、現在うまく行っていないテストを修正して支援することができます:https://github.com/zerebubuth/openstreetmap-license-change にあるコードをチェックしてください。もしあなたがマッパーであれば、この数日間であなたのエリアをきちんと整備することができます!そしてもしあなたがデータの利用者であれば、もちろんあなたは我々の既存のライセンス、CC-BY-SA 2.0の下で使い続けることができます。

いずれにせよ、ボットを実行する前に、来週には新たな経過報告を行います。

API 読み書き復帰

システム管理者チームは2012/4/4朝、スケジュール通りに新しいDBサーバへのデータベース移行を完了しました。APIは通常の読み書き操作に戻っています。これでライセンスアップグレードの最終ステップは2012/3月 – 4月のサービス・スケジュールのアナウンスでアウトラインを示した通りに進みます。

ライセンスアップグレード進展に伴うその他の興味深そうな項目:

osm.org マップタイル生成は数時間のうちに再開するでしょう。

ライセンスアップグレード期間の複製差分はコミュニティのリクエスト後に始まりました。これらのcc-by-saデータ複製用の差分はplanet上のredaction-period ディレクトリにあります。planet.openstreetmap.org/redaction-period. これらの差分は新しいライセンスへの切り替えが完了するまでの期間のみ提供される予定です。これらの差分については改訂期間中、マッパーからリクエストがありました。OSMデータの一般利用者はこれらの差分を使うかどうか、自分で判断するでしょう。

ODbLの差分はこの先アナウンスを予定しているの別のディレクトリに置かれるでしょう。

改訂期間中は、後方で作業している改訂手続きとの複雑な競合ができるだけ起きないようにするために、編集する人は早めに、頻繁に保存するようお勧めします。

バルク GPS ポイントデータ


OpenStreetMap投稿者はこの数年間、OSMデータを改善する一方で自分のGPS装置からのトラックデータを使ってきました。これらのトラックファイルはシェアされ、そのトラックポイントはエディタやウェブサイトを通じて他のマッパーが利用することができました。ここに、これらのポイントを一度に全て取得できる方法を提供します。

planet.osm.org/gps のお知らせ

これはOpenStreetMap開始以来7年半におよび集められたGPSポイントデータです。これはとても膨大なコレクションで生のデータです。

  • 圧縮ファイルのサイズは 7Gバイトです
  • 圧縮しない状態で、ファイルは 55Gバイトのテキストファイルです
  • データは座標のペアだけから成っており、トラックファイルやメタデータはありません
  • ポイントは何千人ものユーザが投稿したものです
  • ポイントは何千もの個別のトラックファイルとして投稿されました
  • このデータには 2,770,233,904 件のポイントが含まれます

これってすごいこと?

これは、公開されたオープンデータのGPSポイントとして、おそらく最大規模のコレクションです。これより大きいコレクションをご存知でしたらコメント欄でお知らせください。

このファイルの取り扱いは朝飯前という訳にはいきません。いずれ、コミュニティからこのデータをより簡単に扱えるツールが出てくることを期待しています。いまのところ、生データであり、膨大です。

このデータは全て以前は、エディタやウェブサイトを通じてOpenStreetMap投稿者が別の形式で使っていたものです。このファイルで同じデータを別の方法で、一度に入手することができます。

サンプルデータ

このファイルを使いたい場合、下記がそのフォーマットです。

-900000000,1771882380
-900000000,1293757490
-891154290,1237501070
-877697750,1653442410
-871875000,1589069750
-871875000,1237507350
-843750000,1350007780
-843750000,1153132660
-843750000,1040632590
-843750000,1012507800
-843750000,1012507340
-824414060,1082922390
-815625000,1575007660
-805627440,1579614290
-805517580,1579284700
-805517580,1578845240
-804473020,1373773550
-787500000,1237507380
-787500000,1181257510
-787500000,1096882780
-787499970,1096882780
-778591613,1666901550
-778591613,1666898345
-778591384,1666911621

このフォーマットは何?

これは、カンマ区切りの生の緯度/経度座標で、シンプルなテキスト形式です。それぞれの数字を10の7乗で割って座標を取得してください。ポイントは位置でソートされ、地球の南東端(90 S,180 E)に始まり、北西に移動します。

謝辞

いつものように、これまでの7年余りにおよぶ何10万人ものOpenStreetMap投稿者に謝意を表します。このデータを誰もがアクセスできる場所に移してくれたシステム管理者に感謝します。

このバージョンのGPSデータファイルは CC-By-SA で、 OpenStreetMapとその投稿者によって公開されていますこの記事内の画像はヨーロッパのこのポイントデータの一部を視覚化したものです。画像には同様のライセンスが適用され、作成者はDave Stubbsです。

Yahoo!JAPANがそのマップサービス(Yahoo!ロコ)に新しくOpenStreetMapレイヤーを追加

2012/3/29 – OpenStreetMap Foundation Japan (OSMFJ) 及び OpenStreetMap Foundation (OSMF) はYahoo!JAPAN mapサービスによる新しいOpenStreetmapレイヤーのリリースをアナウンスします。新しいOSM レイヤーはYahoo!ロコで利用できます。

Yahoo!Loco上の新しいOpenStreetMapレイヤー

2011 Yahoo!JAPAN によるデータ提供

2011/3/6, Yahoo!JAPAN は日本全国のマップデータをOSMFJに提供しました。このデータは元々ALPS社のものでしたが、Yahoo!JAPANに経営統合されました。OSM コミュニティはこのデータの利用とインポートの許可をもらっています。
Yahoo!JAPAN ALPS データはYahoo.com や Yahoo.co.jpで使われているマップデータではないことに注意してください。The maps at Yahoo.com 及び Yahoo.co.jp のマップはOSM での利用は許可されていません(参考: http://wiki.openstreetmap.org/wiki/YahooJapanALPS_Data).

仙台周辺のOpenStreetMap レイヤーの様子

モバイルマップ

新しいOSMレイヤーはYahoo!ロコ モバイルでも利用可能です。頻繁に更新されるデータを持つOSMは多くのマップ利用者に大いに役立ちます。

OpenStreetMap Yahoo!ロコ レイヤーのモバイルサイト

OpenStreetMap Foundationについて

OpenStreetMap Foundation はOpenStreetMapプロジェクトを支援する、英国に本拠地を置く非営利組織です。OpenStreetMap.orgを拠点とするOpenStreetMapプロジェクトは、世界中で50万人以上のボランティアが参加する世界をマッピングしようとする営みです。ファウンデーションはその理事を選挙する世界中のメンバーから成っています。ファウンデーションが推進している作業は裏方として行われますが、OpenStreetMapプロジェクトを機能させ、成長させるのに欠くことのできないものです。

OSM Foundation Japanについて

OpenStreetMap Foundation Japan (OSMF Japan) は日本コミュニティのファンドレイジングや支援を行う組織です。プロジェクトをコントロールしたりOSMデータを”所有”したりするものではありません。自由な地理空間データの開発及び配布の推進、そして誰もが利用したり共有できる地理空間データの提供を行う組織です。

OSMF Japanのプレスリリース

2012/3月 – 4月のサービス・スケジュール

多年に亘るプロセスの結論として、待望のライセンスアップグレードが近づいています。OpenStreetMapマッパーおよびユーザの混乱を最小化するために、我々は平行して新しいデータベースサーバ(あなた方、寛容なる貢献者がファンドしてくれたものです)をインストールすることで、必要な停止時間の総量を減らそうとしています。

ぜひ、以下のサービススケジュールと日付の一覧について、その詳細をこの記事で知っておいてください。ライセンスアップグレードはデータベースサーバの移行と併せて始まります。全ての日時は変更がありえます:我々のボランティアはこの件に全力を挙げて取り組んでいます。あなた方の忍耐と支援に予め感謝します。

マッパー

数日の間、APIの利用に一部制限があります。データベースが新しいデータベスサーバ、ramoth に引越しするまでの間、APIは読込専用となります。この新しいデータベースサーバは2011年12月のファンドレイジングキャンペーンの期間中、みなさんの貢献で積み立てられたものです。APIが読込専用の間、マップ編集はできません。

アップグレードの残りの期間、APIは正常には動作する予定です。可能であれば、大量編集(訳注:インポートなど)はライセンスアップグレード完了までは控えてください。システム改善の常で、作業項目が仕上がるまで、お待ち頂けるとありがたいです。疑問があれば、友好的なOSM IRC chat channel, irc.oftc.net #osm のモニタリングを検討してみてください。

まだ新しい投稿規約に同意していない(もしくはその他の)マッパーにお願いです。4月1日(日本時間17時)の停止時間が始まる前に、OSMにログインして、自分の意図に沿って、印を付けてください。OSMデータの大多数がライセンス変更の影響を受けなかったことを非常に喜ばしく思います。そして新しいライセンスの下でデータが配布されることにこのように多数同意してくれた全てのマッパーに感謝します。

データ利用者

今週予定されていた、いつものplanet ファイル作成は延期されました。最後の旧ライセンスのplanet ファイルは2012/4/1のデータから作成されます。おそらく数日遅れで、planet ファイル生成がいったん完了してから公開されます。

旧ライセンスの複製用差分サービスは、サーバ移行のためにデータベースが読込専用モードに切り替わった時に停止します。新ライセンスの複製用差分サービスはライセンスアップグレードが完了した時点で新しいアドレスから開始します。 新しい差分の利用については、それが利用できる準備が整った時点で詳細なメッセージがあるでしょう。

重要な日付

これらの日時は予告なしに変更されることがあります。(訳注:最新情報は英語の原文を参照ください)

  • 4月1日: 読込専用モード開始。8am UTC(訳注:日本時間17時)
  • 4月4日: 停止時間の終了。新サーバでの読み書きモード開始。予想では朝の見込みですが、予告なしに変更される場合があります。
  • 4月5-6日: 再構築ロジックのbboxベースの生データによるテスト。
  • 4月7日: 全ての残りのクリーンでないオブジェクトの自動処理開始。
  • 4月9日: 進捗レポートとライセンスアップグレード残時間の予測。
  • 追って決定: 処理の完了については、データセットがODbLだと再宣言できる成果の満足度合いが前提。直後、直ちに最初の新ライセンスのplanet ファイルを生成/公開し、差分作成を再開予定。

謝辞

いつもながら、OpenStreetMapを偉大なものにしている多くの人々に感謝します。次のような人たちです: データを改善してくれた数え切れないほどのマッパー、多くの物事を”単なる作業”としてやり遂げてくれたこの作戦のボランティア、日々OSMへの参加を容易にしてくれるプログラマ、必要不可欠なハードウェアやホスティングを提供してくれる寄付者。

あなた方の多くはこれらのエリアの複数に’オーバーラップ’しています。感謝も累積的だということを知っておいてください。 🙂

[As excerpted from Dermot McNally’s announcement. Context added from additional sources.]

Esri からの寄付

Esri はGIS 技術でのマーケットリーダです。そのソフトウェアは世界中の30万以上の組織で使われ、顧客はジオデータの価値を理解しています。そのために彼らは、もちろん OpenStreetMap に興味を持っています。我々は彼らがOSMをArcGIS onlineArcGIS Editor for OpenStreetMapにベースマップとして組み込んでいるのを知っています。ArcGIS Editor for OpenStreetMapはこのソフトウェアからユーザがOSMに投稿できるプラグインです。Esri は我々のカンファレンスのスポンサーでもあります。

そして本日、彼らからOpenStreetMapファウンデーションへのとても寛容な金銭的寄付に感謝します!

これはファウンデーションのファンディングを大きく加速し、我々の、世界中に自由なマップデータを作成、提供するOpenStreetMapプロジェクトを支援するという非営利のミッションを助けるでしょう。ここに大きな謝意を表します!

この寄付についての詳細は、きっと来週のカリフォルニア州パームスプリングで開かれるEsri開発者サミットで聞けるでしょう。OpenStreetMapの創設者である Steve Coast が3/27(火)に話します。