Author Archives: Shu Higashi

OpenStreetMap データライセンスはODbL になりました

本日2012/9/12 午前9時(英国時間)、OpenStreetMap はここにOpen Database Licence の下にライセンスされました。

オープンデータコミュニティが利用できる法的なツールを作ってくれたOpen Data Commons に感謝します。

[更新: 2012/9/14(金) おおよそ18:30 UTC]
XML形式のPlanet ファイルは予想よりも生成に時間が掛かりましたが、ようやく次の新しいディレクトリで利用できるようになりました。http://planet.osm.org/planet/。現在は利用が多いためダウンロードが遅いかもしれません。

追加のPBF形式ファイルも完全に生成でき次第追加される予定です。

いよいよODbLへの切り替えです

マッパーのみなさん、こんにちは。

ODbLへの切替が近づいています。本当ですよ。まさに切替のことです。

いよいよライセンス切替手続きの最後に来ています。4年に及ぶ相談、討論、推敲、改善、討論、改善、実装、コーディングとマッピング、マッピング、マッピング、といった手順を経て、ついにこの最終段階に到達しました。この最終段階は実はとても簡単です、というのも難しい作業は予め頑張って終えてしまっていますので。最終段階はとても簡単で、いわばピクニックのようなものです。

2012/9/12(水)[1]、次のPlanetファイルの作成が始まります。この時点で、APIはODbL用のものに切り替えられ、OpenStreetMapはODbLでライセンスされたオープンデータ・プロジェクトとなります。この時点以降利用されるAPIトランザクションとdiff(更新差分)は、ODbLでライセンスされたOpenStreetMapデータで構成されることになります。

約30時間後に、その新しく生成されたplanet ファイルはplanet.openstreetmap.orgからそれぞれのレンダラー、経路案内ソフト、品質保証システム、変換ソフト、画像再生成ソフトなどで利用できるようになります。

利用者はODbLの差分を旧ライセンスのplanetや差分と混ざらないようにしたいはずですよね。まずODbLのplanetであなたのシステムをパージまたはリロードしてください。その後、ODbL差分を利用してください。planetは新しいディレクトリ構造になる予定です。我々はこの機会に、planetのディレクトリを少しだけ、より合理的なレイアウトに変更します。その違いは後で簡単に分かるでしょう。これは同時に異なるライセンスのデータを間違って混ぜることを防ぎます。

マッパー

マッパーから見ると違いは何もなく、マッピングについては何も変える必要はありません。従来どおり自分の現地調査やOSMで利用できる外部リソースを使ってOpenStreetMapの改善を続けてください。決して他のマップからコピーしないでください。

データ利用者

OpenStreetMapデータを利用して公開する場合は、Wikiに多少のガイダンスがあります
まず新しいライセンス下での義務を吟味してから古いデータのパージと新しいものへの切り替えに進みたいだろうと思います。カスタムレンダラーのような多くの利用者は、OpenStreetMapの帰属表示を新しい簡素化された表示に切り替える必要があるでしょう。

データ利用者は新しいplanetと差分へのアップグレードのスケジュールをやり易いように自分で決めることができます。

よろしくお願いします、そしてハッピーなマッピングを
コミュニケーション・ワーキング・グループ

[1] 雨天の場合、このピクニックはキャンセルでなく次の水曜日2012/9/19に順延されます。

画像のクレジット

Photo of cat
in picnic basket
is © Jacob Davies,
licensed CC-By-SA.

自動改訂が完了しました

この数週間、ライセンス変更用の改訂botが世界中のデータセットをきれいにしながら、自動的な改訂を進めてきました。地球全体が昨日カバーされたところです。この変更を行うために、ソフトウェアを開発し実行する実質的・技術的な努力が続けられました。完了までの期間がかなり不確実であったため、これは目覚しいマイルストーンであると言えます。その実現を支援した人々に、とりわけほとんどのコードを書いてくれたMatt Amos, Andy Allan, Gnonthgol そして Malte Kuhn にお祝いと感謝を捧げます。

現時点のOpenStreetMapデータベースのデータはほぼODbLを宣言できる状態にあるのですが、ライセンスはまだ切り替えられていません。その時期が近づいたらまた新たな記事で最新情報をお知らせします。

99%以上のデータが保持され、ほとんどの場所では、その差異はわずかに認められる程度です。しかし、改訂が集中している場所があり、特にポーランドやオーストラリアではそうです。我々はこのデータを保持することをもちろん選びましたし、オリジナル投稿者の判断を尊重し、過去に彼らがこのプロジェクトに参加してくれたことに感謝します。

幸い、こうしたエリアのOSMコミュニティの反応はめざましく、短期間に高品質のデータセットを取り戻せるだろうと信じています。OSMマッパーとして、もしあなたが衛星画像その他のリソースを使ったり、あるいは個人的な知識や調査から記憶などによって手助けしたい場合には、ぜひ参加してください。本質的に、マップにはいくつかの新しい空白地点が残され、みんながよくわかっていて大好きな手順で作業を進めることができます。お気に入りのマッピングテクニックを使って、歩きまわって、空白を埋めましょう。(注意:CC-BY-SAのデータセットや改訂前データのマップビューをコピーしてはいけません。他の非互換の著作権があるマップデータと同じように扱ってください。)我々はライセンス切替が行われるための最後の準備が行われている間、今やこのプロセスを誠実に開始することができます。

記念ファンドとアワード

2012年1月、我々の仲間Ulf Moller が思いもよらず亡くなりました。Ulfは微笑と面倒見のよいふるまいで知られるマッパーでした。同時に彼は2009年にOpenStreetMap Foundation の理事会メンバーに選ばれ、License Working Groupに参加していました。OpenStreetMapコミュニティ内の彼の友人たちは次のように思い悩んでいました; どうやったらUlfのコミュニティへの貢献を表彰できるのだろう?どうやったらこの喪失感を埋められるのだろう?

息子、兄弟、いとこを失った喪失感を味わっているUlfの家族が、我々に心配りと案内をくれました。本日(5/3)、Ulfが生きていたら40歳であった誕生日にアナウンスします:

Ulf Moller 記念ファンド

Moller家の人々からUlfの名前で、プロジェクトへの彼の貢献を続けるために、OpenStreetMap Foundationへ寄付の申し出がありました。Ulf Moller 記念ファンドはUlfがそうしていたように、OpenStreetMapの普及活動の推進に捧げられます。あなたはUlfの名前で寄付することでUlfの思い出に栄誉を与えることができます。

記念ファンドへの寄付は クレジットカード, paypal または bank transferで行えます。

同時にアナウンスします:

Ulf Moller 記念アワード

The Ulf Moller 記念アワードは優れたマッピング、コミュニティへの便益及びその他のOpenStreetMapプロジェクトの改善を通じて、OpenStreetMapに寄与した個人を毎年表彰します。

この記念アワードには、emailでOpenStreetMapに目覚しい貢献をした人をノミネートすることができます。ノミネートしたい人の名前とその評価に値する活動を書いてください。最初の記念アワードは2013年5月に表彰されます。

我々は毎年5月にこの友人の思い出とマッパーの継続的で優れた活動をを祝うことができるでしょう。

Ulf Moller, 1972 - 2012

写真はMoller家の方々の好意によるものです。

ライセンス切替は継続中

3週間前、我々は’校訂bot’の動作を完全にする作業を続けていると述べました。非互換のあらゆるデータを見直し、校訂(削除/非表示)する小さなコードです。遺憾なことに、このbotが完全に動作するにはもう少し時間が掛かりそうです。良いニュース: botは前よりも多くのテストに合格しています; 悪いニュース: まだ全てには合格していません。この件については、エラーなしに動作するように、何人かが作業しています。

これらのシステムテストが終わったら、既に構成済で待機中のテストサーバに対して、生データによるテストが行われる予定です。テストの成功状況に従って、生データベースの孤立した一部のテストが予定されています、おそらくアイルランド島になるでしょう。これが成功したら、残りのデータが処理されます。

ポジティブなメモとして: 同時に、この数週間、我々はいくつかの投稿についてデータベース内に残すかどうか、どうにか合意することができました。協力頂いた全ての人に感謝します。

次の週に、再度状況をお知らせします。

みなさんの忍耐に感謝します。

ライセンス変更の状況報告:正しい状態になるように作業中

(訳注:原文記事の発行は2012/4/5付)
システム管理者チームによって新しいサーバが正しくインストールされ、移行の2番目のパートにさしかかっています。Open Database Licenseへの移行に必要なデータの’校訂(redaction)’作業です。最初の進捗レポートは来週の予定でしたが、質問が多かったので4日早くレポートします。

OpenStreetMap API へのコード変更は完了し、レビューも終わっています。このためopenstreetmap.org は新しいデータを配布する準備ができています。(Matt Amosのコードに、そしてTom Hughesのレビュー作業に感謝)

次のパートは’校訂ボット’です。これは小さなコードの断片で、OpenStreetMapデータのあるエリアに対して、新しいライセンスと非互換のデータを検索し、校訂(削除/非表示)します。これはプロセス全体の中で、最も重要なパートです:我々はOpen Database Licenseの下での配布の許可を与えていない作成者のデータが混在しないようにすることを、言い換えれば大多数を占める互換データを不注意に削除しないことを目指しています。

水曜日以降、我々は実世界のデータ(この件でのFrederik Rammの支援に感謝)に対してテストを実行してきました。その結果はまだ100%満足できるものではなく、コードの見直しを続けています。我々は、みなさんの期待に応え、正確な結果で出ていることが確信できるまではボットは実行しません。ちょうど始まった4日間の復活祭の週末に伴い、我々はこれは翌週になるだろうと、現時点で予測しています。これはスケジュールに対して数日の遅れとなりますが、我々はマッパーに対して、この作業を正しく行う責任があります。

もしあなたが開発者であれば、現在うまく行っていないテストを修正して支援することができます:https://github.com/zerebubuth/openstreetmap-license-change にあるコードをチェックしてください。もしあなたがマッパーであれば、この数日間であなたのエリアをきちんと整備することができます!そしてもしあなたがデータの利用者であれば、もちろんあなたは我々の既存のライセンス、CC-BY-SA 2.0の下で使い続けることができます。

いずれにせよ、ボットを実行する前に、来週には新たな経過報告を行います。

API 読み書き復帰

システム管理者チームは2012/4/4朝、スケジュール通りに新しいDBサーバへのデータベース移行を完了しました。APIは通常の読み書き操作に戻っています。これでライセンスアップグレードの最終ステップは2012/3月 – 4月のサービス・スケジュールのアナウンスでアウトラインを示した通りに進みます。

ライセンスアップグレード進展に伴うその他の興味深そうな項目:

osm.org マップタイル生成は数時間のうちに再開するでしょう。

ライセンスアップグレード期間の複製差分はコミュニティのリクエスト後に始まりました。これらのcc-by-saデータ複製用の差分はplanet上のredaction-period ディレクトリにあります。planet.openstreetmap.org/redaction-period. これらの差分は新しいライセンスへの切り替えが完了するまでの期間のみ提供される予定です。これらの差分については改訂期間中、マッパーからリクエストがありました。OSMデータの一般利用者はこれらの差分を使うかどうか、自分で判断するでしょう。

ODbLの差分はこの先アナウンスを予定しているの別のディレクトリに置かれるでしょう。

改訂期間中は、後方で作業している改訂手続きとの複雑な競合ができるだけ起きないようにするために、編集する人は早めに、頻繁に保存するようお勧めします。

バルク GPS ポイントデータ


OpenStreetMap投稿者はこの数年間、OSMデータを改善する一方で自分のGPS装置からのトラックデータを使ってきました。これらのトラックファイルはシェアされ、そのトラックポイントはエディタやウェブサイトを通じて他のマッパーが利用することができました。ここに、これらのポイントを一度に全て取得できる方法を提供します。

planet.osm.org/gps のお知らせ

これはOpenStreetMap開始以来7年半におよび集められたGPSポイントデータです。これはとても膨大なコレクションで生のデータです。

  • 圧縮ファイルのサイズは 7Gバイトです
  • 圧縮しない状態で、ファイルは 55Gバイトのテキストファイルです
  • データは座標のペアだけから成っており、トラックファイルやメタデータはありません
  • ポイントは何千人ものユーザが投稿したものです
  • ポイントは何千もの個別のトラックファイルとして投稿されました
  • このデータには 2,770,233,904 件のポイントが含まれます

これってすごいこと?

これは、公開されたオープンデータのGPSポイントとして、おそらく最大規模のコレクションです。これより大きいコレクションをご存知でしたらコメント欄でお知らせください。

このファイルの取り扱いは朝飯前という訳にはいきません。いずれ、コミュニティからこのデータをより簡単に扱えるツールが出てくることを期待しています。いまのところ、生データであり、膨大です。

このデータは全て以前は、エディタやウェブサイトを通じてOpenStreetMap投稿者が別の形式で使っていたものです。このファイルで同じデータを別の方法で、一度に入手することができます。

サンプルデータ

このファイルを使いたい場合、下記がそのフォーマットです。

-900000000,1771882380
-900000000,1293757490
-891154290,1237501070
-877697750,1653442410
-871875000,1589069750
-871875000,1237507350
-843750000,1350007780
-843750000,1153132660
-843750000,1040632590
-843750000,1012507800
-843750000,1012507340
-824414060,1082922390
-815625000,1575007660
-805627440,1579614290
-805517580,1579284700
-805517580,1578845240
-804473020,1373773550
-787500000,1237507380
-787500000,1181257510
-787500000,1096882780
-787499970,1096882780
-778591613,1666901550
-778591613,1666898345
-778591384,1666911621

このフォーマットは何?

これは、カンマ区切りの生の緯度/経度座標で、シンプルなテキスト形式です。それぞれの数字を10の7乗で割って座標を取得してください。ポイントは位置でソートされ、地球の南東端(90 S,180 E)に始まり、北西に移動します。

謝辞

いつものように、これまでの7年余りにおよぶ何10万人ものOpenStreetMap投稿者に謝意を表します。このデータを誰もがアクセスできる場所に移してくれたシステム管理者に感謝します。

このバージョンのGPSデータファイルは CC-By-SA で、 OpenStreetMapとその投稿者によって公開されていますこの記事内の画像はヨーロッパのこのポイントデータの一部を視覚化したものです。画像には同様のライセンスが適用され、作成者はDave Stubbsです。

Yahoo!JAPANがそのマップサービス(Yahoo!ロコ)に新しくOpenStreetMapレイヤーを追加

2012/3/29 – OpenStreetMap Foundation Japan (OSMFJ) 及び OpenStreetMap Foundation (OSMF) はYahoo!JAPAN mapサービスによる新しいOpenStreetmapレイヤーのリリースをアナウンスします。新しいOSM レイヤーはYahoo!ロコで利用できます。

Yahoo!Loco上の新しいOpenStreetMapレイヤー

2011 Yahoo!JAPAN によるデータ提供

2011/3/6, Yahoo!JAPAN は日本全国のマップデータをOSMFJに提供しました。このデータは元々ALPS社のものでしたが、Yahoo!JAPANに経営統合されました。OSM コミュニティはこのデータの利用とインポートの許可をもらっています。
Yahoo!JAPAN ALPS データはYahoo.com や Yahoo.co.jpで使われているマップデータではないことに注意してください。The maps at Yahoo.com 及び Yahoo.co.jp のマップはOSM での利用は許可されていません(参考: http://wiki.openstreetmap.org/wiki/YahooJapanALPS_Data).

仙台周辺のOpenStreetMap レイヤーの様子

モバイルマップ

新しいOSMレイヤーはYahoo!ロコ モバイルでも利用可能です。頻繁に更新されるデータを持つOSMは多くのマップ利用者に大いに役立ちます。

OpenStreetMap Yahoo!ロコ レイヤーのモバイルサイト

OpenStreetMap Foundationについて

OpenStreetMap Foundation はOpenStreetMapプロジェクトを支援する、英国に本拠地を置く非営利組織です。OpenStreetMap.orgを拠点とするOpenStreetMapプロジェクトは、世界中で50万人以上のボランティアが参加する世界をマッピングしようとする営みです。ファウンデーションはその理事を選挙する世界中のメンバーから成っています。ファウンデーションが推進している作業は裏方として行われますが、OpenStreetMapプロジェクトを機能させ、成長させるのに欠くことのできないものです。

OSM Foundation Japanについて

OpenStreetMap Foundation Japan (OSMF Japan) は日本コミュニティのファンドレイジングや支援を行う組織です。プロジェクトをコントロールしたりOSMデータを”所有”したりするものではありません。自由な地理空間データの開発及び配布の推進、そして誰もが利用したり共有できる地理空間データの提供を行う組織です。

OSMF Japanのプレスリリース