Welcome OpenStreetMap Italia

OpenStreetMap Foundationはこの度、 OpenStreetMap Italia という、2つめの地域支部を迎えることとなりました。

OpenStreetMap Italiaは Wikimedia Italia – associazione per la diffusione della conoscenza liberaのサブグループです。OpenStreetMap Foundation と Wikimedia Italiaの2つの組織がこのマイルストーンに到達するにあたり、長年OpenStreetMapのリーダーとして活動している Simone Cortesi氏がプロセスを主導してきました。Simone氏は現在、この地域支部の代表理事に就任しています。また、彼は過去にOpenStreetMap Foundationの理事を務めていた経験もあり、マッパーとしてオーガナイザーとして開発者として、OSMプロジェクトに貢献を続けてきています。

Simone Cortesi of OpenStreetMap Italia (left) and Martijn van Exel OSMF board (right), signing the local chapter agreement

地域支部認定書に署名する OpenStreetMap ItaliaのSimone Cortesi氏(左) と OSMF理事 Martijn van Exel氏 (右)

イタリアコミュニティはOpenStreetMapが開始された当初から、地域でのコミュニティ活動が盛んな場所のひとつでした。毎日、イタリアのOpenStreetMapには150人の貢献者が活動しています。二週間に1回発行されるニュースレターでは、地域における OpenStreetMapと Wikimediaの活動が描かれ、高読者数は25,000人に達しようとしています。OpenStreetMap Italia地域支部は、イタリアOSMコミュニティの多様性を反映し、450人のメンバーから構成されています。

Wikimedia Italiaと合同する OpenStreetMap Italiaには7人のスタッフが働いており、その内ひとりがOpenStreetMapにフルタイムでプロジェクト管理として参加し、ひとりがハーフタイムのしごととしてトレーニングとアウトリーチ活動に従事しています。地域支部として公式に認定されることによって、Wikimedia Italiaはイタリア地域のOpenStreetMap活動の完全サポートと、特に政府分野においてより強力なコラボレーションを発揮することが可能となります。

新理事によるフィールドレポート

New foundation board member Peter Barth

選挙の日から一ヶ月、新しく着任した理事メンバーとして、私が受けた印象について短いブログを書いてみたいと思います。私はこれまで何度か理事会合を傍聴したり、OSMFのワーキンググループとして参加したりしてきましたが、それでもなお、事を成し遂げるにあたって、多くの学ぶべき事柄や親しむべきツールがありました。この投稿は超専門的、というわけではありませんが、OpenStreetMap Foundation理事がどのような活動を行っているかに興味のあるかたにとっては有益な読み物になるとよいと思っています。

インフラ

選挙の結果が出ると即座にいくつもの処理が行われ、多くのサービスへの新しいアカウントが発行されました。まだ記憶に新しいですが、選挙が終わった時間は 2015年12月12日19:00 (CET)です。その6時間後、私は理事の内部メーリングリスト (board@アドレス) に登録されました。もしかしたらもっと登録は早いかもしれませんが、00:27の時点で、私のもとには理事宛てのメールが到着しています。このメーリングリストは理事同士の主なコミュニケーション手段となっており、多くのことがここで議論されます。一方、このアドレスは誰でも利用することが可能で、もしあなたが何かしらの疑問を持っている場合、このアドレスにメールを送ることで全理事にメールが送付される仕組みになっています – ただし、メールを読むことができるのは理事のメンバーだけとなっています。そこで流れるメールは、流量についてだけいえば、本日までの状態で266通となっています。選挙終了から25時間で、@osmfoundation.orgの個人メールアドレスが用意され、理事として公式に発言を行いたい場合に利用するべき環境が整いました。これらのアドレスに送付されるメールは、設定にもよりますが、Googleで処理とアーカイブが行われます。

同じ日のうちに、公開版のOSM Foundation wikiと、理事専用のプライベート用wikiのアカウントが用意されました。後者のwikiは内部限定で、例えば現在では、新しいメンバーが必要とする素材が記載されています。私個人はまだあまり変更まで至っておらず、必要となる情報や手順など、30ページもあるその内容を熟読したところです。

上記に加えて Loomioというサービスがあり、いわゆる持ち回り決議など、ミーティング以外で理事が意思決定を行う際に利用されています。これは私からすれば余計な手間のかかるサービスですが、現状や懸念点の明確化をきちんと検討しつつなるべく簡易に解決方法を管理し、また、メールで行われる際に参加者が少なくなってしまう、という問題を解決することを目的として、しばらく前に導入されています。(今期の最初の持ち回り決議が終了した際、すべての理事メンバーが投票を行ったのを初めて見た、とPaulさんはいぶかしげにメモを残しています) どちらにしろ、このツール自体はよく整理されており、使うのも簡単で、グループの中で何かが起きた時にメールで通知を受けるかどうかを選択することも可能です。

理事にはチケット管理システムはありませんが、素晴らしい能力をもった人間トラッカー: Paulがいます。彼はメーリングリストから課題を収集し、あらゆるものを抜け漏れ無く管理しています。それ以外に、すべての理事は自分自身のオープンな課題を持っています。すべての人にとって幸せ、というわけではありませんが、私たちは今期、また別の手法を採用してみるかどうかを検討しています。アサインや対応が必要な課題をGitHubのIssue Trackerで追跡することをお試ししているのはそれが理由です。私たちは現在、どのように使ってゆくかを検討しています。

その他にもいくつかのツールが使用されています。しかし、それらのツールを使うために特殊なセットアップは必要ありません。例えば、日付に関する調整を行うためにDoodle、ミーティングのためにMumbleを使っています。理事同士で会話するときのためにIRCチャンネルも用意されていますが、すべてのひとがIRCを使っているわけではなく、議論というよりもチャットツールとして使われています。最後に、メンバー・データベース用に CiviCRMが用意されており、WordPressプラグインから使うことができます。しかし、招待メールを私が見逃していたため、この情報にアクセスするにはしばらくの時間がかかってしまいました。

法的な義務

法人登記を行うにあたって、事務局は “重役に関する情報” を得ておく必要があるため、生年月日や住所など、私はいくつかの個人的な情報をPaulさんに教えています。これは組織重役としての責務であり、英国法に従い、これらの情報は公開される必要があります。

また、財務管理者の副担当となったため、組織の銀行口座を扱えるようにしました。バークレイズ銀行でカスタマーサポートにあたってくれた素敵な女性のロンドン訛りを理解するのに苦労しつつ、その解説を理解することができました。サポートしてくれたFrederikさん、ありがとうございます。最終的に、私のIDの公式複写、数多くのフォームへの入力、これらの入力のひとつひとつへの署名を注意深く行う必要がありました。また、これはまだ処理を行っている最中です。もし問題が発生した場合は、バークレイズ銀行のかたにお会いするためにフランクフルトに足を伸ばす必要があるかもしれません。

実務開始

ここまではすべて準備段階。では、選挙の後、理事はどのような活動を行ったのでしょうか。

これまでの数週間で私たちは、今年度の予算申請など、各ワーキンググループに関するいくつかのタスクを進捗させました。残念ながらこの期間に、DWGにおいて、理事の関与が必要な法的な問題が発生しました。私たちはどんな時もワーキンググループと密接に、長い時間をかけて対話を行い、彼らの本来の業務に影響を及ぼさないように支援を行うよう活動しています。当然ながら、参加している人々の考え方は異なっており、議論にはさまざまな意見が出されており、近々、小さくはありますが重要な変更が行われることが期待されています。実際の作業については各ワーキンググループにおいて処理されており、その存在はOSMFとOSM全体において必要不可欠です。加えて、私たちは複数のNGOからの照会に対応したり、私のような初心者からのちょっとした質問事項にも対応したりしていました。

もし活動の中でなにかしらの決定や判断を行わざるを得なくなった場合、理事の中でコンセンサスを得るために、投票が行われます。一ヶ月に一回行われるMumbleでの音声ミーティングか、あるいはLoomioで行われる議論か、その判断の緊急度や、緊急決議ミーティングを開く必要があるほど入り組んだ事柄かどうかによって判断が行われます。決議においては、その決議議題が大多数の同意を得られるかどうかが必要で、賛成が過半数に達する必要はありません。理論的には、1票の賛成だけで判断を下すことも可能です(そういう事態になったことはまだありませんが)

まとめ

私はようやくこのやり方に慣れてきているところで、私がアジェンダとして提示したチャレンジ、そしてもちろん、他の理事たちも同様に、各人のチャレンジに取り掛かろうとしているところです。私たち理事は常に、osmf-talk@メーリングリストや個人へのメール、OSMF全体へのメールなど、さまざまな手段で情報や視点の提供、そして貢献を求めています。もしあなたの提示する議題が既に理事の中で話し合われているものだとしても、関係者のなかでもう一度そのトピックについて議論したり、なにかを提案したり、回答を求めたりすることは素晴らしいことであり、必要不可欠だと感じます。osmf-talk@メーリングリストでの活発な議論と貢献をこれからも続けてゆきましょう。

最後に、これから理事になろうと考えているかたや各ワーキンググループに参加して貢献を考えているかた、あるいは、先ずOSMFにメンバーとして参加してみようと検討しているかたに、この投稿が有益なものとなることを願っています。

Peter Barth

OpenStreetMappy Christmas

使う人も作る人も、すべてのみなさんにOpenStreetMappyクリスマス!

OpenStreetMapのノードID番号で1番をとったノードが自身の家の近くにあることに、ロシアのユーザ te_markさんは最近気がついて、確認と撮影に向かいました。

なんとそこにあったのは、クリスマスツリーです! (少なくとも針葉樹で、なおかつ実際にleaf_type=needleleavedが記録された、クリスマスツリーに見える木です!)

このID番号1番のノード、あなたの目で確認してみてください。ここで確認しておかなくてはいけないのは、確かにこのノードのIDは1番ですが、このノードが、OpenStreetMapデータベースの本当の1番ではない、ということです。これは、以前にデータベースの再構成が行われ、番号の再割当てが行われた際にたまたまIDが1番になった、ということです。現在 OpenStreetMapデータベースには31億ノードが登録され、その数字は時を追う毎に絶え間なく増え続けています。ノード・データは、あらゆる事柄の表現の中で使われます。例えば、ウェイの中間点を表現したりもできますし、もちろん、、、樹木もノードで表現することができます。OpenStreetMapには約600万の樹木ノードが登録されています。

leaf_typeは人によって場所によって違います。でも、まずはすべてのみなさんに、OpenStreetMappyクリスマス!

新規着任する理事メンバーの紹介

先週末、私たちは2015年の年次総会を開催し、4人の新しい理事メンバーを選ぶ選挙を行いました。当選したメンバーは…

上記4名は、Kate ChapmanさんFrederik Rammさん、そして Paul Normanさんから成る既存の理事メンバーに合流します。本選挙に立候補した11人のメンバー、メンバーに対して質問を行ったかたがた、そして一票を投じたみなさんに感謝します。

同時に行われた特別決議の結果を含む、選挙に関するすべての結果は議事録と発言記録として公開されています。

また、年次総会では選挙のとりまとめと同様に、議長であるKate Chapmanさんによるレポートと、会計担当である Frederik Rammさんからのレポートも行われています。

選挙期間には、OpenStreetMapとOpenStreetMap Foundationが進むべき方向性について、素晴らしい討議が交わされました。これからの一年間、議論で交わされたアイデアを実現してゆくべく、みんなでがんばってゆきましょう! そしてもちろん、ワーキンググループなどの Foundationの活動に対して OpenStreetMapコミュニティからの一層の参加を促す、ということは、誰もが賛同したことでもあります。ぜひあなたも一緒に、活動の環に加わってください!

MapMyDay

本日12月3日は MapMyDay、さまざまな障害・バリアに気づきを得る日です。車椅子や歩行介護、手押し車椅子を利用される方々もその中に該当します。

このキャンペーンでは、アクセシビリティの情報を OpenStreetMapに追加するため、 http://wheelmap.orgのアプリとウェブサイトが利用されています。

mapmyday バリアは多くの人々に影響します: 老人、子供、家族や、不自由をもった方々も同様です。こうした方々が、多くの人たちがそうであるように、どこへでも移動できる機会を持たなくてはなりません。これらのバリアをマッピングすることによって、人々がそうしたバリアに気づき、そしてそのバリアを取り除き、あるいは乗り越えようとする意思を持つことを願って、’MapMyDay’キャンペーンはスタートしています。

アプリを mapmyday.orgからダウンロードしてみてください。アプリに表示される ‘fully (利用可)’、’partially (一部可)’、’車椅子不可 (not wheelchair accessible)’ を見つけ、記録してゆくことで、あなたが過ごす今日一日は普段とは違った日になることでしょう。

State of the Map 2016の到来

State of the Map 2016の準備が進んでいます。そのなかで、先日、開催地が確定しましたのでご報告します。

カンファレンスは9月23日〜25日、ヨーロッパの中心地 BrusselsVrije Universiteit Brussel (VUB ‐ Pleinlaan 2, 1050 Elsene, Brussels) にて開催されます。Vrije Universiteit Brusselはフランス系の Université Libre de Bruxelles (ULB) の流れを汲んでおり、Flemish出身で Brusselsに在住していた弁護士である Pierre-Théodore Verhaegen氏により、1834年に開設された大学です。彼はこの大学が、国家や教会から独立した、学問の自由が統べる大学となることを考えていました。

これまでの伝統に従い、私たちは SotM 2016のロゴコンペを開催しました。コンペにはいくつもの応募が寄せられ、私たちはその中から最終的に、以下のデザインを選定しています。このロゴをデザインしてくださった Veronica Semecoさん、そしてロゴとウェブサイトの準備をしてくれた Tatiana van Campenhoutさんに感謝を捧げます。sotm2016 State of the Mapは、さまざまな背景を持つ OpenStreetMapコミュニティに出会う素晴らしい機会であると共に、これまでの業績を讃え、未来を見つめる場所でもあります。私たちは開催チームとして、データの創り手と使い手、そしてソフトウェア開発者のみなさんとまた一同に集えることを大変喜ばしく感じると共に、Brusselsでみなさんを迎えることができる日をとても楽しみにしています。

SotM 2016のウェブサイトは既に公開されています。ウェブサイトでは、登録方法や発表公募、開催中のスケジュール、ソーシャルイベントや宿泊情報など、詳しい情報を順次掲載してゆく予定です。もしお時間ございましたら、メールのニュースレターに登録したり、twitterで私たちをフォローしてみてください。

OSMGeoWeek

今週 (正確には15日) から、Geography Awareness Weekが始まります。今年、私たちは全世界各地で mapathonを開催し、地理に関するすべての活動を祝うこのお祭りに参加します。私たちはこの活動を “OSMGeoWeek” と名づけました。

osmgeoweek-paper-globe

OSMGeoWeek の地球儀 by Dan Joseph. Print your own with this PDF

osmgeoweek.orgでは、開催予定のイベントが一覧になっています。OSMGeoWeekは、MapGive (U.S. Department of State, 米国務省), Peace Corps, USAID, 世界銀行防災グローバルファシリティ (World Bank’s Global Facility for Disaster Reduction and Recovery), Missing Maps、そしてもちろん OpenStreetMap人道支援チーム (Humanitarian OpenStreetMap Team) など数多くのパートナーが連携しており、世界全体で100個のmapathonを開催することを目指しています。いまからでも、あなたの町でもイベントをしてみませんか? もし一覧に追加できるイベントがあれば、サイトに記載されている連絡先までご連絡ください。現時点で、世界中から20カ国の参加をいただく予定となっています。

mapmydayまた、来月には Map My Day (mapmyday.org) というイベントも開催予定です。これは車椅子のアクセシビリティをマッピングするイベントで、wheelmap.orgを運営する素晴らしいひとびとが中心となって開催されます。こちらのイベントの開催予定は12月3日です。ぜひ Map My Dayでもご一緒しましょう。

2015年理事選挙について

OpenStreetMapのメンバーによる、OSMFのリーダーシップである理事を決めるための選挙まで、もう少しとなりました。財団の理事は最大7名の構成員から成っており、うち3名は任期が残っているため、今回は最大4名までが選挙によって選ばれることとなります。

理事選挙への立候補はまだ受け付け期間の途中で、締め切りは11月21日です。もしOpenStreetMap Foundationのメンバーで、私たちの組織が将来進む先を定める作業に関わりたいというかたは、ぜひ理事選挙へ立候補ください。立候補に関する詳細情報は選挙のwikiページに記載されています。

立候補の受付を締め切った後、一週間の間を置いて、投票がスタートします。投票期間は一週間で締め切られ、結果は年次総会において承認されます。年次総会は12月5日土曜日に開催予定である旨が公式にアナウンスされています。

OpenStreetMap.orgの地図表現変更について

OpenStreetMap.orgでは、地図の右側にレイヤー表示ボタンが配置されており、そこからいくつものレイヤーを選択して利用することが可能です。この機能が成立しているのは、どのようなスタイルでも、自分の望む形でOpenStreetMapのデータを使って地図を生成することのできる OpenStreetMapの、オープンな地理情報データ配布のありかたの為せる技です。OSMのウェブサイトではそうして作られた 5つのスタイルを表示してますが、その他にも、ウェブ上では数百数千のスタイルが利用されています。

私たちは少しずつ、’標準’ (スタンダード、デフォルト) の地図スタイルを置き換えるための実装を開始しました。新しいバージョンのスタイルはこれまでのスタイルの進化版であり、道路の色合いの変更と鉄道路線の明瞭化が行われ、地図の読みやすさが改良されています。今回のリリースの期間、数時間の間は、古いスタイルと新しいスタイルがパッチワーク状に表示されてしまいます。サーバはフル稼働で地図画像を生成しています。すべての地図画像が生成されるまで、少々お待ちください。

before-after road styles

スタイルの変更方法

今回の地図スタイルの変更では、道路や鉄道の表示方法が主要な変更点となっています。11年もの間、OpenStreetMapでは、私たちの周囲の環境を事細かに記録してきました。そうした情報を表示するよう、標準の地図スタイルは進化を遂げてきましたが、しかしその結果、道路や鉄道の線が非常に見分けづらくなってしまっていたのです。例えば、森林の多い地域のなかで国道 (現在は緑色で表示) の線を見分けることは非常に難しい状況でした。

この新しいスタイルの開発 (プロジェクト詳細) に携わった Mateusz Koniecznyさんによれば、新しい地図スタイルでは “どんな用途の地域のなかにおいても道路表示が見やすくなるように色合いを修正” が行われています。MateuszさんはOpenStreetMapコミュニティと歩調をあわせ、フィードバックを受けながら、デザインの初期調査からドラフトの実施という長い道のりを歩んできました。”主要な道路区分 (高速道、国道、都道府県道、主要道) において、どの道路が重要であるかが直感的に判断できるよう、色相と明度の連続性を安定させた” と、彼は加えています。

スタイルの変更はいつも行っているのに、今回の変更を特別扱いする理由は?

もっともな指摘です。ここ数年間の間、新しい地図スタイルは2−3週間に一度の頻度で更新が行われてきました。OpenStreetMapの他のプロジェクトと同様、この地図スタイル変更においても、スタイル改良にあたって数多くのボランティア開発者が集っています。そうした活動をすべて記すことができれば、それは非常に素晴らしいことですが、しかし現実問題として、そこまではなかなか難しいのが現状です。また、今回の変更は、大きな変更点であるというだけではなく Google Summer of Codeプロジェクトの一環でもあり、ここで作業完了の一区切りをつけ、地図スタイルの改良に貢献するひとびと全員に感謝を伝える機会でもあります。メンテナの方々、ほんとうに素晴らしい活動を、ありがとうございます!

地図スタイル、次の変更方針は?

端的に言えば、しばらくの間は地図の細かな部分を継続的に改良してゆく作業を行う予定です。大きな改良作業は、アイデアや経験を有するメンテナたちの関心を惹きつけるものでした。もしかしたら、彼らのアイデアをもとに、小道と道路 (path and roads) に関する小規模な修正が行われるかもしれません。

さらに、OSMウェブサイトで表示する地図をスタイルルールに沿って生成するためのツールキットである Mapnikのバージョン更新作業も控えています。最新バージョンでは、ラテン語圏以外の言語表記におけるバグ修正が数多く含まれています。長期的な作業対象では、現在のように限られたタグだけではなく、OpenStreetMapデータのすべてのタグを標準地図スタイルで利用することができるように、データベースのデータ再投入も視野に入れられています。

‘標準’ スタイルの開発、私にできることは?

標準地図スタイルは OpenStreetMap-Cartoと呼ばれていますが、このスタイルはGithubで公開されています。2012年にこの地図スタイルの開発に燃料を再投下したのは Andy Allanさんですが、彼はここ数年の OpenStreetMapカンファレンスでこのスタイル開発に関する講演を行っています。State of the Map US 2015で行われた講演では、最初の一歩を踏み出すかたにとってわかりやすく、このプロジェクトの現状が伝えられています。また、State of the Map EU2014では、詳細なワークショップが開催されています

その他の地図スタイルについて

今回の変更は、openstreetmap.orgの ‘標準’ (スタンダード、デフォルト) の地図スタイルにのみ適用されます。
その他にもさまざまなスタイルが公開されていますし、あなたが自身でスタイルを作成することも可能です。もしあなたが自分自身で地図をデザインしたい場合や、あなたの会社のブランドにあったデザインの地図を作りたいという場合でも、OpenStreetMapのデータを使って、そうした要望を叶えることができます。その場合、現在の ‘標準’ 地図スタイルを開始地点として、あなたなりの変更を加えることだって可能です。

OSMウェブサイトに新しい地図スタイルを加えるには?

できないことではありません。ただ、あなたのスタイル (そしてそのスタイルのホスト側) には、いくつかの審査基準に沿った確認が行われます。詳しい情報はタイルレイヤーガイドを参照ください

OpenStreetMap USの新理事体制、および財団の理事選挙について

OpenStreetMap USでは先日理事選挙が実施され、昨日、新しい理事メンバーが発表されました。Ian Deesさん、Alex Barthさん、Alyssa Wrightさん、Martijn van Exelさん、Drishtie Patelさん、おめでとうございます! 選挙への立候補に際して撮影されたこのビデオでは、立候補者たちの素晴らしいパーソナリティを知ることができます。もしあなたが U.S.を中心に活動しているとしたら、ぜひOpenStreetMapの地域団体: openstreetamp.us に参加をしてみてください。

また、OpenStreetMap Foundation (全世界のOpenStreetMapを対象とする支援団体) でも、理事選挙にむけてキックオフが行われました。選挙は12月に予定されています。まだメンバーとして参加されていないかたはこの機会に是非参加を検討ください。みなさんが参加されることによって、OpenStreetMapの支援にもつながります。理事選挙の今後の進捗に関しては、 osmf-talkメーリングリストで発表が行われます。もし理事への立候補を検討されるかたは、wikiページに詳細な情報が掲載されていますので、そちらも参照ください。