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新規地域支部 ドイツ FOSSGIS e.V.

私たちは新しい地域支部として、ドイツ FOSSGIS e.V.を迎えることをここにお伝えします。FOSSGIS e.V.は2001年から活動する組織で、GRASSのユーザ会として設立され、次第にその活動を広げることでGISに関わるすべてのオープンソースとオープンデータ活動をその活動内容に加えてきました。”FOSSGIS e.V.”は、Free & Open Source Software Geographic Information Systems ( “eingetragener Verein” は “registered association, 登録組織”を意味します)

FOSSGIS e.V.はドイツのOpenStreetMapコミュニティを2008年から支援しています。彼らはopenstreetmap.deドメインを管理し、ドイツのOpenStreetMapユーザからの質問を受け付けると共に、Overpass APIサーバの開発など、ドイツやその他の地域にむけたサービスの運営を行っています。OpenStreetMapは毎年行われるFOSSGISカンファレンスにおいて、常に主なトピックのひとつであり、講習のための時間が必ず設けられています。

FOSSGIS e.V.は自主財源により、例えばいくつかのタイプのミートアップやニッチなプロジェクト(OpenFireMap, historic.place, ドイツ語OpenStreetMap podcastなど)など、OSMに関係のある様々な活動に対するマイクログラント(少額支援)を行っています。

ドイツ Passauで開催された前回のFOSSGIS集合写真

多くの地域支部と異なり、FOSSGIS e.V.は活動目的を厳格に定めていません。彼らはQGISGRASS, deegreeなどのプロジェクトサポート、彼ら自身のコミュニティ活動やミートアップ開催、大学で人気の高いオープンソースGISソフトウェア制作を中心とした活動など、OpenStreetMap以外の活動も実施しています。

これから FOSSGIS e.V.と協力して事業を行うことができることを楽しみにしています!

Happy New Year!

2017年はOpenStreetMap、そしてOpenStreetMap財団にとって、たいへん素晴らしい一年でした。多くのことが起こり、そして成し遂げられ、私たちのプロジェクトをさらに推し進める力となりました。これら素晴らしい出来事をすべてのひとが知ることは難しいのですが、そのなかでもいくつか、2017年のイベントのハイライトを残してみることにしましょう。

Kate Chapman氏は財団会長としての自身のレポートのなかで、この1年について財団の会員数の大幅な増加に言及すると共に、それによって私たちのプロジェクトのさらなる進展が行われる源となることに触れました。昨年実施したメンバーシップドライブの成果が結実した結果、2017年12月現在、財団の会員数は約900名となっています。そのなかには、個人としての会員登録だけではなく、24もの企業による追加登録がありました。2017年1月より実施された企業会員制度の成果といえるでしょう。既存の登録会員も多くが登録の更新、あるいは企業会員のランクを上昇しており、ビッグプレイヤーを含め、私たちはブロンズメンバーを2企業、そしてゴールドメンバーとして5企業の新規参加をいただいています。企業会員制度によって、私たちのマッパーがその価値ある時間を使って貢献しようとする際に生じる金銭的な障壁を、データを多く利用するユーザによるサポートで取り除くことが可能となります。また、企業会員が増えることにより、単一の大口寄付に頼った組織運営を行う必要が無くなります。これは大きな成功といえるでしょう。

そして忘れてはならないのは、私たちの素晴らしい地理空間データはマッパーたちの手によって成し遂げられるということであり、財団の会員数が増えると共にマッパーの数そのものも増え続けているということです。2017年の最終週、私たちは地図貢献者100万人というマイルストーンを達成しました! この数字がもつ意味については別途ブログ記事を作成予定です。今年、これまでOpenStreetMapのことを知らなかった人たち興味を最もうけることとなった、そしてデータ貢献者の数を増やすことになった原因の1つは、Pokémon Goでしょう。このゲームのなかでOpenStreetMapデータが利用されているということで、多くのプレイヤーがOpenStreetMap編集に加わることになりました。以前、私たちが公開したブログ記事では、Pokémon Goをきっかけに参加することになった新規マッパーに対するTIPSを掲載しています。財団、そして財団のData Working Groupはゲームに関連する悪質な編集についていくつかの報告を受けることとなりましたが、多くのポケモントレーナーはより価値のある地図編集を大量にもたらすこととなりました。現在では、ゲームのプレイヤーたちによる建設的で事実に基づいた編集が行われるようになっており、私たちのプロジェクトをさらに豊かにすることに協力してくれています。

OpenStreetMapは世界中のコミュニティによる巨大なプロジェクトであり、多彩な要素を含有しています。OpenStreetMap財団がより多くの地域支部(Local Chapter, LCs)の認定を推進し、世界各地でのOpenStreetMapファンによる活動を支援する理由でもあります。私たちは昨年、3つ(!)の新しい地域支部を迎えました。まずはOSM UK(ようこそ!)、続いてはOpenStreetMap France(ようこそ!)です。そして2017年12月初旬に、さらに1団体の参加を迎える予定です! アナウンスは近日中に行います。はやる心を抑えてお待ちください! これにより、OSMFは合計6つの地域支部を迎えることになり、2018年には少なくともさらに2つの支部を迎えることになりそうです。もしあなたが地域コミュニティに所属しており、地域支部の設立に関心がある、あるいは話を聞いてみたいという場合、SotMで行われたミートアップで行った意見交換をもとに、local-chaptersメーリングリストを再起動しています。ぜひ登録してみてください。

そしてSotM、今年のOpenStreetMap国際カンファレンスは日本で開催されました。組織委員会が尽力し、State of the Map 2017は素晴らしいイベントとなりました(組織委員会は財団のWorking Groupです。ぜひご参加ください!)。組織委員会は現在、2018年にイタリア ミラノで開催される次のイベントに向けて準備を進めています。

この1年の間、多くのトピックとソフトウェア開発が行われました。Dorothea氏は財団メンバーによるメーリングリストのフィードバックを受けつつ、私たちが今年以降行ってゆくことになる財団のタスクとプロジェクトの一覧を作成しました。それだけではなく、彼女は2017年に行われたすべてのOSMF理事会合の議事録サマリを作成し、その審議事項と決定事項をまとめあげました。

OSMF理事について、2017年12月に私たちは理事選挙を行い、選挙の結果を以って、Heather Leson氏と Paul Norman氏の理事就任を迎えることになりました! 今年の選挙は、財団のメーリングリストにおいて、50の異なるスレッドにわたって600ものメッセージがやりとりされるという、非常に労力が必要なものとなりました。その数は、選挙期間以外にやり取りされるメッセージ総量の半分近くにもなりました。ときには荒い声があげられることもありましたが、そこで交わされたやり取りは多くの知見をもたらす、価値のある議論でした。この選挙に費やされたパワーと情熱が、財団に係わる今年のコミュニティ活動に活かされることを願っています。

多くの素晴らしい出来事とイベントが続いた2017年も終わりを迎え、2018年の足音が聞こえてきました。2018年もOpenStreetMapに多くの素晴らしいことが起きる1年になりますように!

みなさん、マッピーニューイヤー!

ようこそ OpenStreetMap France

OpenStreetMap France私たちはここに、OpenStreetMapフランス (openstreetmap.fr) を公式なOpenStreetMap財団地域支部として迎えます。

OepnStreetMapフランスは2011年、独立の非営利ボランティア組織として設立され、例えば、フランスのユーザだけではなく世界のOpenStreetMapエコシステムにとっても重要であるいくつかのサービスをホスティング (とその資金を賄うためのファンディング) するなど、これまでの数年間にいくつもの事業を行ってきました。

  • OSMフランス地図スタイルは ‘標準’ のOSM-cartoスタイルのフォークですが、いち早くズームレベル20の設定を行っています。フットボールの競技場までレンダリングされます!
  • 標準とは異なった機能を有するレイヤが複数提供されていますが、そのなかの“人道支援” スタイルもフランス支部によってホストされています
  • 自分自身でアイコンを追加したりデータの重ね合わせを行って地図のカスタマイズを行うことのできる‘uMap’サービス(オープンソースで実装されており、誰でも自分でサイトを作ることはできますが、その開発の本流となっているサイト)もまた、彼らによってホストされています
  • 品質管理と統合ツールOsmoseも彼らの手によるものです。このツールを使うことで、様々な観点からOSMの品質問題を自動的に検知する(そしてあなた自身のデータの間違いに気がつく)ことができます

もちろん、openstreetmap.frも彼らによる運営が行われており、開発中のソフトウェアの更新やフランス語でのフォーラムの運営、さらにOpenLevelUpやCaribe Wave/HAND、Jungle Busといったプロジェクトの支援が行われています。

さらにホスティングを行うだけではなく、フランスにおけるOpenStreetMapに関する代弁者として、その他の組織や市民団体、地方自治体、企業、フランス地理院、郵便サービスなどOSMプロジェクトやコミュニティとの接点を模索するあらゆるひとびととの連携を行っています。

数ヶ月前、彼らは正式なOpenStreetMap財団の地域支部として認定を受けました。

Benoit Fournier is signing the Local Chapter agreement

パリで開催されたFOSS4G Europe 2017で、地域支部合意書に調印するOSMフランスのBenoît Fournier氏とOSMF理事Ilya Zverev氏。写真提供: Jody Garnett氏、CC-BYライセンス

また、OpenStreetMap FranceのChristian Quest氏によるOSMFアドバイザリボードへの登録も許諾されています。

これにより、財団による公式な認定を受けた地域支部は5つとなり、これからもさらに増える予定です!

OpenStreetMapフランスについてより詳しい情報は、彼らに直接コンタクトを行うか、あるいは‘talk-fr’メーリングリストなどでコミュニティに語りかけてみてください。もし誰かと面会を希望する場合、SotM-Franceローカルカンファレンスに参加してみてはいかがでしょうか。6年目の開催となる2018年の開催は、6月1日〜3日 Bordeauxにて行われます。

米国赤十字よりOpenStreetMapへの$25,000寄付

OpenStreetMap財団はこのたび、米国赤十字より、OSMプラットフォーム・インフラをより強靭なものとするべく、機器増強設備投資支援としてUSD $25,000の寄付をうけたことをアナウンスします。この基金は ‘活線状態/hot’ なバックアップであるデータベースサーバのフェイルオーバーの購入と構築に対して充当されます。このサーバはすでに購入され、いま既にその大切な鼓動をはじめています! 今回いただいた貢献により、サイトのダウンから迅速に復旧が可能となり、地図編集への影響が最小限となったことは、まさに先駆的といえるでしょう。これにより、私たちはこれまでに成し得なかったレベルで、プラットフォームの強靭さが大きな進歩を遂げました。

米国赤十字とOpenStreetMap

米国赤十字はこれまでもOpenStreetMapへの支援を地道に続けてくれていました。彼らはOSMを最新の地図データであり、彼らが行う国際的な災害支援活動において不可欠なものであると認識しており、彼らの活動自体やOpenStreetMap人道支援チーム (HOT, Humanitarian OpenStreetMap team)への支援、そして最近ではMissing Mapsイニシアティブといった活動を通じ、OSMへの大きな貢献を続けてきました。いまやすべてのOSM地図編集活動のうち、10%を彼らの関係する編集が占めています。米国赤十字は、アプリ開発やState of the Mapカンファレンス支援といった側面でも、OpenStreetMapの支援を行っています。

今回行われた新サーバーの技術的な仕様に興味のある方は、こちらを参照ください

私たちはここに、米国赤十字への大きな感謝の意を表明します。そして、米国赤十字以外のOSMデータを活用する他の組織のみなさまも、OSMFインフラの強化や私たちのプロジェクトの支援に関心をお寄せいただくことを祈念しています! OpenStreetMap財団への寄付については、board@osmfoundation.orgまでご連絡をお寄せください。

 

OpenStreetMap財団について

OpenStreetMap財団は、OpenStreetMapプロジェクトの支援を行うために組織された英国の非営利団体です。OpenStreetMap財団は自由な地理空間情報の発展と開発、配信を促進すること、および地理空間データを誰しもが利用し、共有することを目的としています。OpenStreetMap財団はOpenStreetMapプロジェクトのインフラ基盤を所有し、メンテナンスしています。メンバーとして参加する、ワーキンググループに参加する、寄付を行うなどの方法で、OpenStreetMapの活動を支援することが可能です。

米国赤十字について

米国赤十字は、米国における災害被災者の保護と食糧支援、そして心の傷へのサポートを行っています。人命救助に必要な技術の伝授や、国際的な人道支援活動の提供、軍人やその家族へのサポートを行っています。2017年だけでも、米国赤十字は26の地域への支援活動を行い、災害発生後の人命救助の支援を行ってきました。赤十字はボランタリな活動によって支えられる非営利団体であり、米国に所属する企業や個人からの寄付によって成り立っています。より詳しい情報は redcross.org/international をご覧ください。

OpenStreetMap財団へ254名の新規参加をいただきました。ようこそ!

ようこそ、当財団へ! お祝いのケーキはこちらです 🙂 (トロントで行われた2011年OpenStreetMap誕生記念パーティより)

この9月の間、私たちはOpenStreetMap財団に参加希望されるかたを募ってきました。そしてOpenStreetMapコミュニティはこれまでになく、その募集に声を上げてくれました。

メンバーシップ・ドライブの期間中、254名の新規メンバーがOSMFに参加しました。また、メンバーシップの更新に100名が手を上げました。これは当財団始まって以来の大きな体制増強となります。この力強い応答は、OSMコミュニティにおける財団の役割を積極的に伝えてきたことの結果だと認識しています。

財団に参加するみなさんのエネルギーと活力に、私たちは興奮を隠せません。活動への関わり方は様々な方法があります。

ようこそ!

Welcome OpenStreetMap UK

日本で開催されたSotMのニュースが続きます。私たちはカンファレンス期間に、いくつかの地域支部をアナウンスしました。まずはOpenStreetMap United Kingdomです!

日本で開催されたState of the Map 2017において、OSMUKとの地域支部合意が調印されました。
左から: Frederik Ramm, Ilya Zverev, Jon Harley, Rob Nickerson, Gregory Marler, Paul Norman, Martijn van Exel

この新しい地域支部はその他の支部と同様、正式に登記された組織 (今回の場合はUKの“コミュニティ利益会社/Community Interest Company”) であり、OpenStreetMapに関する興味を深めることをミッションとして定め、OSMFと協働しますが、その活動を特定の地域にフォーカスしています。

英国支部の文書で定められている活動目標は以下のとおりです

  • UKにおけるOpenStreetMapの質と量を高める
  • 英国におけるOpenStreetMapコミュニティ規模とスキル、ツールセットと連帯を強める
  • 英国における個人および団体のOpenStreetMapデータの利活用を広報し、促進する
  • 英国組織によるOpenStreetMapに適用可能なデータの公開を広報し、促進する

英国はOpenStreetMapプロジェクトの生まれ故郷であり、設立当初からいまでも、法人としてのOpenStreetMap財団の登記地域であり続けています! しかし、OSMFは全世界を活動のスコープとしており、その所属メンバーや貢献者、リソースも世界各国から集まっています。英国コミュニティも長い間、メーリングリストIRCチャンネルフォーラムなどで活動を行ってきましたが、つい最近まで、公式にこれらの活動を支援する組織体は設立されていませんでした。OSMUKはウェブページ (osmuk.org) を開設しており、UK特有の事情を汲み取ったコミュニティ形成と、行政/企業の巻き込み施策を行ってきました。OSMUKの記事 Why our Local Chapter status matters も参照ください。

もしあなたが英国OpenStreetMapに所属しているならば、OSM UKにぜひ参加ください! そして新しく設立された loomioグループでの議論にご参加ください。

カンファレンスで地域支部として調印されたのはOSMUKだけではありません。続報にご期待ください! 地域支部の設立と認定に興味のある方は、Local Chapters pageの記載をぜひご覧ください。

OpenStreetMapアワード

DINACon digital sustainability


OpenStreetMapコミュニティはDINAConカンファレンスにおいて、デジタル・サステナビリティ賞を受賞しました。

OpenStreetMapはさまざまな観点においてサステナブルです。私たちのデータベースはそのすべてがダウンロードできることで、プロジェクト貢献者による熱意のこもった活動の成果がどのような状態においても保証されるだけではなく、私たちのコア・サーバですらも、これまで数年間にわたってOSMFに対して行われてきた多くの寄付や、企業メンバープログラムによる基金形成がその源となっています。そしてなによりも重要なことは、私たちコミュニティが健全に成長し、新しいメンバーを引き寄せ、かつまた、長期にわたって活動を行う素晴らしい貢献者たち (この賞の主な受賞者) が常にそばにいることです。OpenStreetMapをサステナブルな活動にしてくれているすべてのひとに、感謝します。

また、このカンファレンスでOpenStreetMapのセッションを運営し、今回の授賞に貢献してくれたSimon Pooleさん、Stefan Kellerさん、Michael Sprengさんにも感謝を申し上げます。

そしてもう一つ、賞の話題があります、、、

OpenStreetMapアワード 2017

8月に日本で行われた私たちのカンファレンス、国際Stete of the Mapにおいて、私たちはOpenStreetMap大賞のセレモニーを行いました。もし現地にいなかったかたのために、以下がその受賞結果です:

  • The Core Systems Award went to Kevin Bullock – For making available two new satellite imagery layers directly from DigitalGlobe, which drastically increased coverage in OSM editors
  • The Innovation Award went to Tobias Zwick – For the StreetComplete android application, which drives thousands of attribute edits to OSM
  • The Influential Writing Award went to Ramani Huria – Great blog posts about community, mapping, techniques for OpenStreetMap in Tanzania and Africa.
  • The Greatness in Mapping Award went to Jochen Topf – For the global polygon fixing effort, which updated all the old-style multipolygons and continues to fix thousands of errors every day
  • The Expanding the Community Award went to Pete Masters – For 4 years as Missing Maps project coordinator, introducing countless contributors to OSM, supporting communities in Bangladesh, DRC, CAR and many other countries. Remarkable outreach for humanitarian mapping & OSM in general.
  • The Improving Latin America Award went to GeoChicas – Working against sexism and making projects to integrate OSM’s users
  • The Improving Africa Award went to the State of the Map Africa Organising Team – For putting huge efforts into making SOTM happen in Africa for the very first time
  • The Improving Asia Award went to Humanitarian OpenStreetMap Team Indonesia – For training disabled people and their carers to map the areas they live. A great example of how inclusivity and diversity can by both fostered and supported by OpenStreetMap
  • The Ulf Möller Memorial Award went to Martin Raifer – For the Overpass Turbo web based data mining tool.

OSMアワードウェブサイトではすべての候補者と、その候補理由が一覧になっています(このブログでも言及しています)。一読の価値があります、ぜひご覧ください。この一覧は、2016年から2017年にかけてOpenStreetMapで行われた個人による目覚ましい貢献活動のリストです。すべての候補者のみなさま、おめでとうございます。

State of the Mapスカラーたちの経験

State of the Map 2017において、私たちは15名のスカラーを迎えられたことを嬉しく思います。スカラーたちが参加することで、文字通りこの世界のあらゆる街角から、私たちが共に集い、それぞれがマッピング活動の経験を共有するState of the Mapというひとときがコミュニティに対してかけがえのないものとなりました。

イベントのスポンサーそしてSotM開催チームによるたゆまぬ活動が実り、今回はState of the Map史上はじめて、VISA取得とスカラー参加率が100%となりました。VISA発行は非長い期間、完了的な対応を続けるというまさに苦行です! 今回の作業をサポートしてくれた Dorotheaさん、そして世界各国の日本領事館のみなさまに、改めて感謝を申し上げます!

私たちはスカラーに対し、短いメッセージではありますが、今回得られた経験について質問をしてみました。そのどれもが素晴らしく、これからの活動にインスピレーションを与えるものです。OpenStreetMapを愛するみなさま、ぜひご一読ください! いくつか、文章から引用します。

 

Anisa Kuci – full post
“参加者から寄せられた質問に答えた後、3日間どれに参加するか楽しみに眺めていた、数々の素晴らしい発表やワークショップ、ライトニングトーク、そしてカンファレンス3日目に開かれたローカルチャプターとOSM財団がどのように助け合うことができるかについて意見交換を行うミートアップを楽しむ準備ができました。さらに、私たちはアルバニア語を話すコミュニティがチャプターとなることを望んでいるということを共有する機会に恵まれました。”

Georgia Marina Andreou – full post
“スカラーシップによって、文化的遺産の自然な流れのもつ影響力に気づきをもつチャンスを得ただけでなく、マッピングが持つ真の力を垣間見ることができました。カンファレンスに参加した後、これからのマッピングについていくつものアイデアが私の頭に浮かんでいました。”

Jaisen Nedumpala – full post
കോണ്‍ഫറന്‍സില്‍ പങ്കെടുക്കുന്നതിലുപരി, ഒരു വികസിത രാജ്യത്തെ സ്ഥിതിഗതികള്‍ നേരിട്ടു കണ്ടു മനസ്സിലാക്കണമെന്ന ആഗ്രഹം കൂടിയുണ്ടായിരുന്നു മനസ്സില്‍.

Marco Minghini – full post
“プレナリーセッションのなかで行われた次回のState of the Mapカンファレンスの公式アナウンスは、私にとってSotM 2017の忘れられない思い出となりました。私の大学 (Politecnico di Milano) は2018年7月28日〜30日、イタリア・ミラノでカンファレンスをホストします! このアナウンスメントができたことは大変嬉しく、鳴り止まない拍手と喝采が続きました :)”

Samaila Alio Mainassara – full post
“Cette participation m’a permis de découvrir l’écosystème OSM à travers les échanges et le partage d’expériences avec les différents participants.”

Selene Yang Rappaccioli – full post
“El espacio de discusión que se realizó durante ésta última edición del SOTM Internacional, contribuyó a crear diálogos, conocer perspectivas y esclarecer dudas sobre la necesidad de construir, no sólo el mapa más completo, sino también la comunidad más completa, donde se abarquen las diferencias, multiplicidades, diversidad de miradas y diferentes relatos y experiencias.”

Sidorela Uku – full post
“地図とは、単なる世界を写し取った可視化の結果を超えた何かである、と私は気が付きました。そこには人の営みがあり、命を救うことと同じような重要さを持ち得ます。このカンファレンスは私の感情を揺さぶっただけではなく、いくつものインスピレーションをもたらすものでした。これから私も一層活動に力を入れようと思っています。私ん中にある多くのアイデアを実現するため、これからの計画を決め、そして貢献を続けます。”

Suthakaran Sundaralingam – full post
“さらに私は、OpenStreetMap財団のメンバーになり、スリランカでOpenStreetMap財団の一翼を担うことを決めました。”

Tommy Godphery Davian Charles – full post
“はじめてのひとと仲良くなるのは楽勝でした。だって、私たちが共通の言語 ‘地図とソフトウェア開発’ で話していたのですから。”

State of the Map Working Group

組織的編集に関するDWGからのアンケート

Data Working Groupは、有償マッピングに関するポリシー策定作業の一環として、アンケート調査を行っています。

スタートしたばかりのころのOpenStreetMapは、そのほとんどの活動は趣味人が自分の余暇を費やして行うものでした。そのころ、自分たちがマップするものは自分たちで決め、ツールを自分で選び、自分が行った貢献活動に個人として責任を持っていました。

OSMのたゆまぬ成長と一般社会への浸透の結果、組織的な活動として行われるマッピングが増えてきました。その多くは企業によって金銭の支払いを伴ったチームによる特定の地域や特定のユースケースに沿ったOSM改善活動であったり、無償で行われる学校の授業の一環としてのOSM編集活動であったりします。

これらの組織的なマッピング活動はOSM活動全体として見た場合、不可欠な部分となっています。そしてまた、活動が正しく行われれば、OSMをより知らしめ、OSMをよりすばらしいものにする一助となります。

よりよりコミュニケーションを確実なものとするため、そしてコミュニティメンバー個人と組織的な編集グループの間の活動領域の調整のため、OSMF Data Working Groupは、組織的活動を行うグループに対してガイドラインを定めることを検討しています。このガイドラインは、組織的活動を行うグループがもつべき透明性について定めるものです。ガイドラインで定める条項の多くは、例えばチームによる編集アカウントをコミュニティに通知することなど、すでにほとんどのグループが満たすものです。

私たちは短いアンケート調査を用意し、ポリシーの策定によって、マッピングコミュニティが何を求めているか、より詳しく知りたいと考えています。このアンケートは、個人としての活動やチームとしての活動にかかわらずOSMを編集する(あるいは編集しようと思っている)すべてのかたが調査対象です。アンケートの結果は私たちのポリシーのドラフト策定の際に検討対象となります。

アンケートのスコープと、定めるべきポリシーの対象についてですが、私たちは有償マッピング(あるいは有償編集)とは、サードパーティによって個人が何をマッピングするか決められている(そして多くの場合どのようにマッピングすればよいかも決められている)OSM編集行為、あるいは金銭の授受が発生する行為のことを意図しています。私たちは、サードパーティによって指示されるが無償であるその他の組織的マッピング(あるいは編集)行為についてはスコープに定めていません。

アンケート調査は以下で実施中です https://osm-dwg.limequery.org/741554

The OSMF Data Working Group

State of the Map Asia 2017: From Creation to Use of OpenStreetMap Data

ネパール、カトマンドゥで開かれるState of the Map Asia 2017に参加しませんか?

State of the Map Asia (SotM-Asia)はアジアのOSMコミュニティによって毎年開催されている、OpenStreetMapの地域カンファレンスです。最初のSotM-Asiaは2015年インドネシア、ジャカルタで開催され、次は2016年フィリピンのマニラで開催されています。

3回目の開催となる今年のカンファレンスは、2017年9月23-24日、カトマンドゥ、Budhanilkantha, Park Village Resortで開催されます。多くの人々で賑わうカトマンドゥ市内において静寂と緑に溢れたオアシスです。

このイベントではアジアそして他の地域からOpenStreetMapに強い関心を持つ200人程度の参加者が集まることを予想しています。イベントを通じ、マッパー同士の知識と経験の共有、交流の強化、アジア地域におけるマップカバー範囲の拡充のためのアイデアが生まれることでしょう。今年の会議におけるテーマは、OSMデータの ‘from creation to use (作成から利用へ)’ を掲げています。このテーマは、過去10年の間に世界中で行われてきた非常に有用なデータ作成に対し、アジア地域が他の地域に比べ、データの利活用において数年間の遅れをとっているために選ばれました。私たちはこれからの10年で、地理空間情報分野において目覚ましい成長を達成し、そこでは人々がOSMデータの活用を進めることになると確信しています。さらにこのイベントは、この巨大な地域において分断されてしまっているOSM地域コミュニティ同士のコラボレーションを強め、絆を深めることになることでしょう。

より詳しい最新情報は http://stateofthemap.asia からご覧ください。

Features

カンファレンスのキーノートは、Kate Chapmanさん (Chairperson of OpenStreetMap Foundation)、Dr. Lee Schwartzさん (Geographer of the United States of America) そして Prof. Taichi Furuhashi (professor at Aoyamagakuin University and President of CrisisMappers Japan)による遠隔スピーチによって行われます。

今年のState of the Map Asiaの白眉のひとつは、15ヶ国のアジア地域(中央、東、北、南、東南、西)を代表する参加者からのプレゼンテーションです。カンファレンスではOpenStreetMapデータの作成に関するプレゼンテーションにも注力しており、災害対応や行政による利用、アントレプレナーシップや芸術利用など数多くの分野におけるデータ利用にも言及します。最後に、行政の特別パネルとして、南アジアの高級官僚たちによるOSMデータの作成と利用、そして行政によるサービス提供においてOSMデータがどのように公式に利用されているかについて議論が行われます。

参加

今年のホストであるカトマンドゥ・リビングラボは20を超えるOSMアジアコミュニティからの全額スカラーシップ、そして5つの部分支援スカラーシップを担当します。

OSMコミュニティメンバーによるカンファレンス参加は無料です。このフォームから登録を行ってください。カンファレンスのホテル Park Village Resortは、カンファレンス特別価格で参加者に提供されます。カンファレンス特別価格が適用されるのは、このフォームから登録を行ったかたのみとなります。

ネパールの秋は素晴らしい季節です。ネパールでもっとも賑やかな祭 -Dashainはこのカンファレンス会期中に開催されています。ワークショップが終わった後、ぜひみなさん、この素晴らしい祭りにご参加ください。

2017年9月23-24日、カトマンドゥでお待ちしています!

The organizers of SotM-Asia 2017