Happy New Year!

2017年はOpenStreetMap、そしてOpenStreetMap財団にとって、たいへん素晴らしい一年でした。多くのことが起こり、そして成し遂げられ、私たちのプロジェクトをさらに推し進める力となりました。これら素晴らしい出来事をすべてのひとが知ることは難しいのですが、そのなかでもいくつか、2017年のイベントのハイライトを残してみることにしましょう。

Kate Chapman氏は財団会長としての自身のレポートのなかで、この1年について財団の会員数の大幅な増加に言及すると共に、それによって私たちのプロジェクトのさらなる進展が行われる源となることに触れました。昨年実施したメンバーシップドライブの成果が結実した結果、2017年12月現在、財団の会員数は約900名となっています。そのなかには、個人としての会員登録だけではなく、24もの企業による追加登録がありました。2017年1月より実施された企業会員制度の成果といえるでしょう。既存の登録会員も多くが登録の更新、あるいは企業会員のランクを上昇しており、ビッグプレイヤーを含め、私たちはブロンズメンバーを2企業、そしてゴールドメンバーとして5企業の新規参加をいただいています。企業会員制度によって、私たちのマッパーがその価値ある時間を使って貢献しようとする際に生じる金銭的な障壁を、データを多く利用するユーザによるサポートで取り除くことが可能となります。また、企業会員が増えることにより、単一の大口寄付に頼った組織運営を行う必要が無くなります。これは大きな成功といえるでしょう。

そして忘れてはならないのは、私たちの素晴らしい地理空間データはマッパーたちの手によって成し遂げられるということであり、財団の会員数が増えると共にマッパーの数そのものも増え続けているということです。2017年の最終週、私たちは地図貢献者100万人というマイルストーンを達成しました! この数字がもつ意味については別途ブログ記事を作成予定です。今年、これまでOpenStreetMapのことを知らなかった人たち興味を最もうけることとなった、そしてデータ貢献者の数を増やすことになった原因の1つは、Pokémon Goでしょう。このゲームのなかでOpenStreetMapデータが利用されているということで、多くのプレイヤーがOpenStreetMap編集に加わることになりました。以前、私たちが公開したブログ記事では、Pokémon Goをきっかけに参加することになった新規マッパーに対するTIPSを掲載しています。財団、そして財団のData Working Groupはゲームに関連する悪質な編集についていくつかの報告を受けることとなりましたが、多くのポケモントレーナーはより価値のある地図編集を大量にもたらすこととなりました。現在では、ゲームのプレイヤーたちによる建設的で事実に基づいた編集が行われるようになっており、私たちのプロジェクトをさらに豊かにすることに協力してくれています。

OpenStreetMapは世界中のコミュニティによる巨大なプロジェクトであり、多彩な要素を含有しています。OpenStreetMap財団がより多くの地域支部(Local Chapter, LCs)の認定を推進し、世界各地でのOpenStreetMapファンによる活動を支援する理由でもあります。私たちは昨年、3つ(!)の新しい地域支部を迎えました。まずはOSM UK(ようこそ!)、続いてはOpenStreetMap France(ようこそ!)です。そして2017年12月初旬に、さらに1団体の参加を迎える予定です! アナウンスは近日中に行います。はやる心を抑えてお待ちください! これにより、OSMFは合計6つの地域支部を迎えることになり、2018年には少なくともさらに2つの支部を迎えることになりそうです。もしあなたが地域コミュニティに所属しており、地域支部の設立に関心がある、あるいは話を聞いてみたいという場合、SotMで行われたミートアップで行った意見交換をもとに、local-chaptersメーリングリストを再起動しています。ぜひ登録してみてください。

そしてSotM、今年のOpenStreetMap国際カンファレンスは日本で開催されました。組織委員会が尽力し、State of the Map 2017は素晴らしいイベントとなりました(組織委員会は財団のWorking Groupです。ぜひご参加ください!)。組織委員会は現在、2018年にイタリア ミラノで開催される次のイベントに向けて準備を進めています。

この1年の間、多くのトピックとソフトウェア開発が行われました。Dorothea氏は財団メンバーによるメーリングリストのフィードバックを受けつつ、私たちが今年以降行ってゆくことになる財団のタスクとプロジェクトの一覧を作成しました。それだけではなく、彼女は2017年に行われたすべてのOSMF理事会合の議事録サマリを作成し、その審議事項と決定事項をまとめあげました。

OSMF理事について、2017年12月に私たちは理事選挙を行い、選挙の結果を以って、Heather Leson氏と Paul Norman氏の理事就任を迎えることになりました! 今年の選挙は、財団のメーリングリストにおいて、50の異なるスレッドにわたって600ものメッセージがやりとりされるという、非常に労力が必要なものとなりました。その数は、選挙期間以外にやり取りされるメッセージ総量の半分近くにもなりました。ときには荒い声があげられることもありましたが、そこで交わされたやり取りは多くの知見をもたらす、価値のある議論でした。この選挙に費やされたパワーと情熱が、財団に係わる今年のコミュニティ活動に活かされることを願っています。

多くの素晴らしい出来事とイベントが続いた2017年も終わりを迎え、2018年の足音が聞こえてきました。2018年もOpenStreetMapに多くの素晴らしいことが起きる1年になりますように!

みなさん、マッピーニューイヤー!

This post is also available in: 英語 ドイツ語