2017年に行われたカンファレンスを振り返って

マッピーニューイヤー! 2017年はOpenStreetMapのイベントが常に続いていました。世界各地のコミュニティはそれぞれがState of the Mapカンファレンスを開催するだけではなく、数え切れないほどのミートアップ、マッパソン、マッピングパーティやワークショップを開催することで、私たちマッパーが一緒になってOpenStreetMapの楽しさを分かち合う機会を作ってきました。

State of the Map (SotM) カンファレンスは毎年1回開催される、OpenStreetMapの国際カンファレンスです。OpenStreetMap財団によって組織され、2007年から(2015年を除く)毎年開催されています。その他、世界各国あるいは地域ごとに、”State of the Map”の名を冠するローカルカンファレンスが開催されています。これらのローカルカンファレンスはその地域のローカルチームによって、OpenStreetMap財団本体とは異なる独自のスポンサーシッププログラムと独自の予算で運営されています。これらのカンファレンスは主に、旧来のユーザと新規ユーザ、そしてこれからユーザになるかもしれない人々による情報や知識の交換のプラットフォームとなることを目的としています。

今回は、SotMカンファレンスではありませんがOpenStreetMapの話題を大きく取り扱ったカンファレンスもレビューの対象にしています。

これらのカンファレンスに参加し、成功に導いてくれた運営チームと参加者に感謝します。OpenStreetMapをOpenStreetMapたらしめる貢献の方法は、地図の編集だけではありません!

 

FOSS4G Italy, 8th-11th February 2017

2017年は、イタリア ジェノバで開催された Free and Open Source Software and Geographic Data “FOSS4G-IT 2017” カンファレンスから始まりました。

Group photo (Source: Website)

FOSSGIS, 22nd-25th March 2017

2017 FOSSGISカンファレンスは、パッサウ大学の支援を得て、非営利団体 FOSSGIS eVOpenStreetMapコミュニティによって運営されました。ユーザと開発者が一緒になり、アプリケーションに関する情報交換や、この分野で行われる開発の現状について意見交換を行いました。

Group photo (Source)

SotM France, 2nd-4th June 2017

フランスのOpenStreetMapコミュニティは、地域カンファレンスとして5回目になるState of the Mapを開催しました。これは1回目、アヴィニョンで開催された最初のState of the Mapの様子です。

Some of the 250 attendees of State of the Map France (source)

SotM Africa, 8th–10th July 2017

初の開催となった State of the Map Africa は、ウガンダ カンパラで行われました。アフリカ全土からOSMボランティアが数多く募った光景は圧巻です。

Group photo from the first SotM Africa (Source)

International SotM 18th-20th August 2017, Japan

今年のState of the Map国際カンファレンスは、SotM Working GroupとOpenStreetMap財団、そしてローカルコミュニティが協働し、会津若松で開催となりました。世界各地から来日した参加者たちは3日間に渡り、世界各地における自由でオープンな地図に関する講演と議論、そしてワークショップを楽しみました。今回参加したスカラーたちが得た経験についてはこちらの記事を参照ください。次回のSotM 2018国際カンファレンスは、2018年7月28日〜30日、イタリア ミラノで開催となります。またみなさんとお会いできる日が楽しみです!

Group photo from SotM (Source)

SotM Asia, 23rd-24th September 2017

OpenStreetMapの地域カンファレンスのひとつ State of the Map Asiaは、ネパール カトマンドゥで開催されました。このカンファレンスには、北アメリカ2カ国、欧州2カ国、アジアから16ヶ国、合計175名のオープンマッピング・ファンが集いました。本イベントは、アジアにおけるこれからのOSM開発に関して、お互いに学習しあい、経験を共有し、考える日となりました。

Different OSM communities across Asia came together at the State of the Map Asia 2017 conference (source)

SotM United States, 19th-22nd October 2017

コロラド ボールダーではState of the Map USが開催されました。このイベントはマッパー、ビジネスマン、政府官僚そして非営利団体の人々が集、OpenStreetMapに関するコラボレーションを生み出すプラットフォームとなりました。

Group photo from the State of the Map US 2017 (Source – CC-BY 2.0 Justin R. Miller)

FOSS4G + SotM Argentina, 23rd-28th October 2017

OpenStreetMapとFOSS4Gコミュニティは、ブエノスアイレスでも共に活動しました。6日間にわたって地理情報に関するワークショップやプレゼンテーション、展示や意見交換が行われています。

Group photo at the conference

SotM CZ, 4th-5th November 2017

今年のSotM Czech RepubicOpenAltカンファレンスの一部として開催となりました。

A presentation on OSM for Location Intelligence during the conference (source)

SotM Latin America, 29th November – 2nd December 2017

昨年のSotM LatAmは、ペルーの首都リマで行われています。カンファレンスでは興味深いセッションが多数開催されています。詳細はこちらをご覧ください。

SotM Cameroon, 1st–3rd December 2017

初開催となったSotM Cameroonは、カメルーンの地理関係者が勢揃いです。このカンファレンスを成功に導くには、コミュニティによる多大な貢献がありました。

A group photo of the OSM community in Cameroon taken in 2015 (Source)

SotM Tanzania, 8th–10th December 2017

SotM TZには、タンザニアの開発を支えるマッピング手法を模索すべく、10カ国から150名を越える参加がありました。参加者は入門者から熟練者まで、共に力を合わせ、共にGISとマッピングスキルを学びました。

Attendee Innocent Maholi captures a picture (Source)

2017年に行われたカンファレンスはまだ数多くあります。2018年はより多くのイベントが行われ、コミュニティのネットワークと成長が促進されるよう、動きましょう!

“State of the Map”名称の利用について

“State of the Map”や”OpenStreetMap”の名前を使った地域カンファレンスの開催に興味をお持ちのかたは、できるだけ早く、OSM財団までご連絡ください。あなたが開催しようとしているカンファレンスが、国際イベントを含むその他近隣のSotMと日程が重ならないようにしたいと考えています。また、私たちが管理する商標の保護の意味合いもあります。

2018年のどこかで地域SotMカンファレンスを開催する予定があるかた、心配しすぎる必要ありませんが、こちらも可及的速やかに私たちまでご連絡ください。先日更新されたポリシーは、マッピングパーティの開催については影響をもつものではありません。商標の利用に関する知的財産ポリシーについて、私たちは近日中に続報を掲載します。お待ちください!

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