Monthly Archives: May 2023

OSMF理事会、2023年の最初の3分の1を振り返って

. 理事会メンバーは当年の初めに、私達のこれからの展望について考えをまとめました。それから4ヶ月が経過した今、振り返り、評価すべきことがたくさんでてきました。ここでは、私達一人ひとりの声で、何が起こったのか、これから何が待ち受けているのか、そしてそれらについてどう感じているのかについて、考えを述べたいと思います。

OSMFの活動へのご意見・ご感想をお待ちしております。 直接お問い合わせいただくか、 OSMF会員であれば毎月実施している 月例理事ミーティングにご参加ください。

Arnalie

この新しい役割に就くということは、私にとってはゆっくりとした学びのプロセスでした。最初の3ヶ月はまだ学んでいる最中で、何の仕事もできませんでした(さらに健康上の問題もありました)。新役員の就任プロセスの改善に貢献し、半年または1年ごとの振り返りをOSM Diaryで共有したいと思います。とはいえ、私の優先順位は変わらず、コミュニティの発展とOSMプロジェクトの維持のために、共に働く同僚たちの仕事をサポートしたいと思っています。

より多くの地域支部の設立(Q2優先事項)

  • 地域支部の申請と手続きに関する提案書を作成し、5月末から6月初旬頃までにコミュニティと共有し、フィードバックを得たいと考えています。
  • 地域支部の候補と何度かチャットしました(もしこれを読んで興味を持たれた方は 私までご連絡をお願いします!)
  • また、現在承認されている地域支部との関係も強化したい(LCCWGと調査・協議を行う予定)ですし、地域支部の年次報告についてもまとめ、共有したいです。
  • OSMFワーキンググループのメンバーを含む、OSMF会員の多様化(Q3での優先事項)
  • 財政的な持続可能性と効果的な資金調達の確保
    • 支援的な立場ではありますが、特にアジア地域での資金調達活動の多様化に貢献したい

Craig
理事会における仕事は、効果的に働くために必要なすべてのスキルを身につけるための急な学習曲線からスタートします。次回の役員選挙の前に、理事就任の手続きをアップグレードすることで、より多くのことを得られるでしょう。私のリストにも入れています!

私の主な仕事は、OSMF戦略プランの立案です。Allan Mustardさん、Sarah Hoffmannさんと私という小さなチームで、2021年からの計画を修正・再構築し、10ヶ国語に翻訳し、現在、計画におけるコミュニティ開発部分について広くOSMユーザのコメントを募るキャンペーンを実施しています。

私は、OSMを国連のデジタル公共財の登録に参加させるための、非常に完了的な登録手続きを完了させようとしています。また、OSMFがフルタイムの執行役員を任命するべきかどうかも研究しています。ディスカッション・ペーパーの作成は進んでいますが、まだ発表の段階には至っていません。

また、OSMFが保有する非常に重要かつ複雑な技術面について、多くの情報源から学ぶことに特に力を注いでいます。オペレーションの打ち合わせに参加し、小さなチームで何がなされているかを確認することで、理事の立場から彼らの活動を支援するために必要な事柄を見つけ出そうとしています。

Guillaume

Guillaumeさんは家庭の事情で忙しく、現在OpenStreetMapに参加できていないことを深く反省しています。

Mateusz

メールの返信を準備したり、議論や打ち合わせに参加したりと、様々な細かい活動をしながら、OSMFJの理事がどのように機能しているかを学んでいます。特に戦略的な会議計画やOSMFの選挙で説笑みしたような問題で、今後数ヶ月でより多くのことを達成したいと思っています。特にOverture Foundation/Linux Foundationが公開したデータに関する4月のライセンス問題が解決したことを嬉しく思っています。

Mikel

特に濃密で、生産的でした。OSMFにおける資金調達の優先順位を決め、そのための資金調達担当者を迎え入れ、  そのための資金調達担当者を迎え入れ、資金調達とOSMFの使命や価値観を一致させるためのガイドラインを起草しました。ファンドレイジングはまだまだこれからです。また、理事会のために、コミュニティや組織とのコミュニケーションに多くの時間を費やし、アドバイザリーボード(諮問委員会)を再開させました。特に、OvertureやMap Builderなどの複雑さを理解することに特に興味をいだいています。OSMFの位置づけもよく、良い方向に向かっていると考えています。  最後に、Screen 2 Screen は、目の前にあるすべての仕事を方向付け、それを一本の糸でつなぎ合わせるためにとても有益だったと思います。大変であり、私にとって興奮すると同時に気が遠くなるような気がしないとは言えませんが、私達はそれをやり遂げるための適切な体制を整えています。

Roland

現在のところ、資金調達という課題が明確になっています。OSMFはハードウェアやランニングコストが必要となる規模になり、さらに、最も重要な課題として職員の雇用の問題もあります。これまでは年間約 200,000GBP(あるいはEURかUSD)の収入がありましたが、今後は700,000GBP(あるいはEURかUSD)の予算が必要となることが予想されています。貯蓄があるため緊急度はまだ高くありませんが、本当に大切なことです。

従って、ファンドレイザーとの協業を開始したことは正しい判断です。寄付収入は現在、ほぼ米国中心となっています。歴史的に、収入のほとんどが米国に由来しているため、予想の範囲内ではありますが、資金確保と多様化の正面で、米国以外からの一定程度の貢献が望まれることから、これは課題でもあります。

Sarah

スタートが遅かった分、この2ヶ月で役員会の仕事はかなり激しい動きとなりました。Overture foundationの登場は予定外の出来事で、間違いなく理事会の優先順位に影響を与えました。OSMFの財務状況整理が本格化しています。予算、資金調達やファンドレイジングの方法などについて、実りある議論ができました。その中で何度も出てきたのが、現在ペンディングされているEUへの加盟によってOSMFの協力の場が広がるということです。これは次の四半期の私の優先事項となっています。  戦略計画の更新作業 では、OSMの将来についてコミュニティのかなりのメンバーと話す機会を得ましたが、私はさらに多くの声を聞きたいと考えています。次はマルセイユで開催されるState of the Map Franceでディスカッションセッションを開催する予定です。

OpenStreetMap財団における資金調達のための倫理ガイドライン

2023年、私達OpenStreetMapは、素晴らしいマッピングコミュニティを支えるコアサービスの維持と成長に資金を提供するためのキャンペーンを控えています。これは非常に重要なことであるため、OSMF理事会はマッピングキャンペーンの開催について協議し、有償の支援を受けることを決定しました。 この大きな歩みでは、OSMFの使命と価値観に沿った高い倫理基準で歩を進めることが不可欠です。

理事会は資金調達ガイドラインの草案を作成しました。 そして、作成された資金調達ガイドライン についてコミュニティから意見を公募したいと考えています。観念的なレベルでは、資金調達は以下の主要なポイントによって導かれます。

  • 募金はOSMFの使命を支援するために実施される。
  • 寄付者の希望と意向を尊重しつつ、コミュニティの価値観を守る。
  • 私たちのコミュニケーションは、高水準の誠実さと透明性を遵守する。
  • 募金活動においては、多様なOSMコミュニティの協力と包摂を最も重要とする。
  • 募金活動は効果的に実施・管理する。
  • 私たちのガイドラインは、明確なポリシーに支えられる。

内容を熟読いただき、ご意見がありましたら、フォーラム、コメント欄、または直接理事会までお寄せください。

State of the Map (SotM) 2024の開催地募集!

State of the Map (SotM) 2024の開催地募集が開始されました! チームを結成し、アイデアを形にし、SotM 2024開催への提案を掲げましょう!

SotM Logo

来年開催となるカンファレンスへの応募はどなたでも可能です。グローバルなSotMがまだ開催されていない地域からのコミュニティ提案を強く推奨します。

OSM wikiページに記載されたガイドラインと選考基準に目を通していただき、来年のカンファレンス会場への応募を計画し始めましょう。 

今回、早期の募集が開始されることで、2024年に選択できる日程は柔軟性が高くなっています。他のOpenStreetMap関連イベント(FOSS4Gや地域のSotMなど)がいつ開催されるかを注視し、コミュニティにとって関連する他のカンファレンスと衝突する可能性を避けるようにしてください。

立候補は以下のページからお願いします https://wiki.openstreetmap.org/wiki/State_of_the_Map_2024/Call_for_venues

今後の日程

  • 開催地の募集開始: 2023年3月31日
  • 募集締め切り: 2023年5月31日
  • 2024年の開催地発表: 2023年8月

より詳しい情報必要ですか?  

詳しい情報はSotMワーキンググループにお問い合わせください! 必要に応じてガイダンスを提供できるよう、できるだけ早くメール sotm [at] openstreetmap.org までご連絡ください。

皆様とコラボできることを、楽しみにしています。

SotM組織委員会

最新情報は、サインアップして @sotm をフォロー!

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The State of the Map conference is the annual, international conference of OpenStreetMap, organised by the OpenStreetMap Foundation. The OpenStreetMap Foundation is a not-for-profit organisation, formed in the UK to support the OpenStreetMap Project. It is dedicated to encouraging the growth, development and distribution of free geospatial data for anyone to use and share. The OpenStreetMap Foundation owns and maintains the infrastructure of the OpenStreetMap project. The State of the Map Organising Committee is one of our volunteer Working Groups.

OpenStreetMap was founded in 2004 and is an international project to create a free map of the world. To do so, we, thousands of volunteers, collect data about roads, railways, rivers, forests, buildings and a lot more worldwide. Our map data can be downloaded for free by everyone and used for any purpose – including commercial usage. It is possible to produce your own maps which highlight certain features, to calculate routes etc. OpenStreetMap is increasingly used when one needs maps which can be very quickly, or easily, updated.

地域支部会合 – 2022年はバーチャルと対面で実施!

By: Local Chapters & Communities Working Group (LCCWG) 

地域支部およびコミュニティワーキンググループ(LCCWG)は年に一度、対面とバーチャルで地域支部会合(Local Chapters Congress)を開催することを試みています。やんごとなき理由により、2020年と2021年のイベントはバーチャルのみで開催されることとなりました。しかし2022年には、対面とバーチャル、その両方を実現することができました! この記事では、バーチャルと対面、両方の会合について説明します。

State of the Map フィレンツェ – リアルでの対面ミーティング!

8月19日、フィレンツェで開催されたState of the Mapで、LCCWGは対面式(ィヤッホウ!)のミニ会合を開催しました。 もし見逃しているかたは、この実りある楽しい議論から生まれたアイデアをぜひ御覧ください。2023年後半に開催される次回セッションへの参加を検討いただければ幸いです!

セッションは大陸ごとに分かれて始まりましたが、すべての大陸グループに参加者が集まっていました! 同じ地域でも、知らない人が数多くいることがわかりました。  

次に、Allan Mustard、Tobias Knerr、Jean-Marc Liotierが、OpenStreetMap財団の視点から見た地域支部の役割について話をしました。 

そして、参加者には2色の付箋紙が配布され、自分のコミュニティでうまく行ったことや、直面した課題を共有してもらいました。多くの素晴らしい回答があり、多くの共通点が見いだされました。

コミュニティを集めることに成功している地域

組織を設立するかどうか、という観点では、特定のトピックに関する専用のチャットルームを保持することが大事である、というグループがありました。また逆に、組織としての諸々はCollabora、LibreOffice、LimeSurveyなどのオープンソースソフトウェアに移行するほうがシンプルだ、と感じたグループもありました。また、多くのグループが自治体と連携し、State of the Mapのようなローカルイベントを開催することに成功していました。その他に見いだされた共通項では、コミュニティ形成と地図プロジェクトの存在がありました。世界各地のコミュニティでは、人間関係の構築、他コミュニティとの協力、定期的な非公式ミーティングの開催に重点を置くことで、より成功を収めているようです。参加者は皆、自分たちの空間をオープンで居心地のよいものにしようと努力しています。  

OSMデータを最新の状態に保つために、コミュニティが自治体と連携することもよくあることです。例えば、Covid対応に必要となる健康インフラのマッピング、建物や住所のマッピング、地図編集に使われる地図メモのフォローアップ、新しいマッパーが自分たちで編集活動を始める、などの活動が、地図編集プロジェクトのためのパートナーシップにつながることがままあるようです。  

コミュニティを組織することの難しさ

もう一つの付箋には、コミュニティが直面した困難が記されていました。一般的なテーマは成長期の苦しみ、つまり、どうやって始めるのか、小さなグループからどうやって正式な組織に変わってゆくのか、地域支部としてコミュニティが取り組むべき新しい目標をどうやって見つけるか、地域によってはボランティア活動をすること自体が難しい地域もありました。また、長く活動してくれるひとを確保することが難しい地域もあります。

そして共通の話題として、地域でグループを維持することに伴う制度的・財政的な課題がありました。組織の資金繰りをどうするのか、商業活動をどのように扱うのか、私達のセッションでは、地域支部による有償マッピングの限界点、非公式なグループから公式な活動への移行に伴う成長痛、地域支部になるための手続き、またボランティアとして外部からの依頼対応や運営を行うには相当の時間が必要となるケースについて議論されました。  

その他、オープンなチャンネルとクローズドなチャンネル(WhatsAppのように、既に多くの人が集まっているチャンネル)をどのように使い分けるか、多すぎるチャンネルの課題、グローバルイベントに参加するためのビザ取得、低所得国におけるボランティアの増加、Covid後の再集合などの課題がありました。

また、こと地図編集については、支部はさらに多くの関心を寄せています! しかし地域によっては、ボランティアのインセンティブ設計や適切なインターネット接続などリソースの不足が障壁となっています。また、共通のマッピング目標を達成するために、同じ方向を向いている人を集めたり、どのマッピングツールを使うかを決めたりすることも大変です。確かにOpenStreetMapを改善できるような質の高いオープンデータも増えてきています。しかし、それらを活用するのはとても大変なことです。

地域支部会合 – オンラインでのコミュニティ対話

2022年11月12日、世界のOSMコミュニティが第3回となるバーチャルな地域支部・コミュニティ会合2022に集いました。様々なOSMコミュニティのリーダーやメンバーが、OSM財団の公式な地域支部もOSMマッパーの一般的なユーザーグループも、共に話題を共有し、互いに学び合いました。

ライトニングトーク、LCCWGメンバーによるプレゼン、そしてたくさんの素晴らしい議論が交わされました。OSMイタリアは、フィレンツェで行われたSotMについて楽しいビデオを発表しました。Adrés Gómezはコロンビアのコミュニティがどのように大量の地図メモ(Notes)をうまく処理しているか、そしてプロジェクトがどのように他国に広がっているかについて話をしてくれました。Janet Chapmanは、Crowd2Map Tanzaniaに関する話題を提供しました。そして、community.openstreetmap.orgにある新しいDiscourceフォーラムについての議論を行いました。 最後に、世界中の多くのコミュニティからの話題を共有しました。

アジェンダの全容はWikiにまとめられており、当日のプレゼンテーションはYoutube   のプレイリストに残っています。 


The OpenStreetMap Foundation is a not-for-profit organisation, formed to support the OpenStreetMap Project. It is dedicated to encouraging the growth, development and distribution of free geospatial data for anyone to use and share. The OpenStreetMap Foundation owns and maintains the infrastructure of the OpenStreetMap project, is financially supported by membership fees and donations, and organises the annual, international State of the Map conference. Our volunteer Working Groups and small core staff work to support the OpenStreetMap project. Join the OpenStreetMap Foundation for just £15 a year or for free if you are an active OpenStreetMap contributor.

初のプラチナ法人会員としてTomTom社が参加

この度、当財団初のプラチナ会員としてTomTom社が入会されたことをお知らせします。いただいた寄付金は、私達の運営とインフラへの重要な直接的財政支援となり、世界最大のクラウドソーシングによる地理空間プロジェクトの成長にを長期的に支え、持続可能とするための資金として使われます。 この寄付は、世界最大のクラウドソーシングによる地理空間プロジェクトの成長に伴い、長期的な持続可能性を確保するために不可欠な、我々の運営とインフラへの重要な直接的財政支援となります。

OpenStreetMapの参加者は、作成されたオープンな地図データが広く役立ち、利用されることに期待を寄せています。TomTomのユーザ基盤を通じて、さらに多くの人々がOpenStreetMapのデータに接し、そして、その中から私達のコミュニティに興味を持って、さらによりよいものとするために参加してくれるかたが現れるかもしれません。自分の身の回りに関する地図上の小さな問題を解決するためであっても、生涯をかけて地図に情熱を注ぐようになるための第一歩であっても、そうした参加や貢献はすべて大歓迎です。

TomTom社がOpenStreetMapを幅広く支援してくれていることに感謝します。TomTom社は金銭的な貢献だけでなく、ワーキンググループやアドバイザリーボード(諮問委員会)、地域のOpenStreetMapコミュニティに対しても積極的に参加をいただいています。TomTom社がOpenStreetMapのデータの重要性を認識したことは、私達のプロジェクトが提供する価値を証明するものです。これを端緒として、他の企業パートナーもぜひメンバーとして参加し、OpenStreetMapを支援していただけることを願っています。

TomTom社からの詳しい発表内容はこちらを参照ください。