地域支部会合 – 2022年はバーチャルと対面で実施!

By: Local Chapters & Communities Working Group (LCCWG) 

地域支部およびコミュニティワーキンググループ(LCCWG)は年に一度、対面とバーチャルで地域支部会合(Local Chapters Congress)を開催することを試みています。やんごとなき理由により、2020年と2021年のイベントはバーチャルのみで開催されることとなりました。しかし2022年には、対面とバーチャル、その両方を実現することができました! この記事では、バーチャルと対面、両方の会合について説明します。

State of the Map フィレンツェ – リアルでの対面ミーティング!

8月19日、フィレンツェで開催されたState of the Mapで、LCCWGは対面式(ィヤッホウ!)のミニ会合を開催しました。 もし見逃しているかたは、この実りある楽しい議論から生まれたアイデアをぜひ御覧ください。2023年後半に開催される次回セッションへの参加を検討いただければ幸いです!

セッションは大陸ごとに分かれて始まりましたが、すべての大陸グループに参加者が集まっていました! 同じ地域でも、知らない人が数多くいることがわかりました。  

次に、Allan Mustard、Tobias Knerr、Jean-Marc Liotierが、OpenStreetMap財団の視点から見た地域支部の役割について話をしました。 

そして、参加者には2色の付箋紙が配布され、自分のコミュニティでうまく行ったことや、直面した課題を共有してもらいました。多くの素晴らしい回答があり、多くの共通点が見いだされました。

コミュニティを集めることに成功している地域

組織を設立するかどうか、という観点では、特定のトピックに関する専用のチャットルームを保持することが大事である、というグループがありました。また逆に、組織としての諸々はCollabora、LibreOffice、LimeSurveyなどのオープンソースソフトウェアに移行するほうがシンプルだ、と感じたグループもありました。また、多くのグループが自治体と連携し、State of the Mapのようなローカルイベントを開催することに成功していました。その他に見いだされた共通項では、コミュニティ形成と地図プロジェクトの存在がありました。世界各地のコミュニティでは、人間関係の構築、他コミュニティとの協力、定期的な非公式ミーティングの開催に重点を置くことで、より成功を収めているようです。参加者は皆、自分たちの空間をオープンで居心地のよいものにしようと努力しています。  

OSMデータを最新の状態に保つために、コミュニティが自治体と連携することもよくあることです。例えば、Covid対応に必要となる健康インフラのマッピング、建物や住所のマッピング、地図編集に使われる地図メモのフォローアップ、新しいマッパーが自分たちで編集活動を始める、などの活動が、地図編集プロジェクトのためのパートナーシップにつながることがままあるようです。  

コミュニティを組織することの難しさ

もう一つの付箋には、コミュニティが直面した困難が記されていました。一般的なテーマは成長期の苦しみ、つまり、どうやって始めるのか、小さなグループからどうやって正式な組織に変わってゆくのか、地域支部としてコミュニティが取り組むべき新しい目標をどうやって見つけるか、地域によってはボランティア活動をすること自体が難しい地域もありました。また、長く活動してくれるひとを確保することが難しい地域もあります。

そして共通の話題として、地域でグループを維持することに伴う制度的・財政的な課題がありました。組織の資金繰りをどうするのか、商業活動をどのように扱うのか、私達のセッションでは、地域支部による有償マッピングの限界点、非公式なグループから公式な活動への移行に伴う成長痛、地域支部になるための手続き、またボランティアとして外部からの依頼対応や運営を行うには相当の時間が必要となるケースについて議論されました。  

その他、オープンなチャンネルとクローズドなチャンネル(WhatsAppのように、既に多くの人が集まっているチャンネル)をどのように使い分けるか、多すぎるチャンネルの課題、グローバルイベントに参加するためのビザ取得、低所得国におけるボランティアの増加、Covid後の再集合などの課題がありました。

また、こと地図編集については、支部はさらに多くの関心を寄せています! しかし地域によっては、ボランティアのインセンティブ設計や適切なインターネット接続などリソースの不足が障壁となっています。また、共通のマッピング目標を達成するために、同じ方向を向いている人を集めたり、どのマッピングツールを使うかを決めたりすることも大変です。確かにOpenStreetMapを改善できるような質の高いオープンデータも増えてきています。しかし、それらを活用するのはとても大変なことです。

地域支部会合 – オンラインでのコミュニティ対話

2022年11月12日、世界のOSMコミュニティが第3回となるバーチャルな地域支部・コミュニティ会合2022に集いました。様々なOSMコミュニティのリーダーやメンバーが、OSM財団の公式な地域支部もOSMマッパーの一般的なユーザーグループも、共に話題を共有し、互いに学び合いました。

ライトニングトーク、LCCWGメンバーによるプレゼン、そしてたくさんの素晴らしい議論が交わされました。OSMイタリアは、フィレンツェで行われたSotMについて楽しいビデオを発表しました。Adrés Gómezはコロンビアのコミュニティがどのように大量の地図メモ(Notes)をうまく処理しているか、そしてプロジェクトがどのように他国に広がっているかについて話をしてくれました。Janet Chapmanは、Crowd2Map Tanzaniaに関する話題を提供しました。そして、community.openstreetmap.orgにある新しいDiscourceフォーラムについての議論を行いました。 最後に、世界中の多くのコミュニティからの話題を共有しました。

アジェンダの全容はWikiにまとめられており、当日のプレゼンテーションはYoutube   のプレイリストに残っています。 


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