12月3日は”国際障害者デー“です。
OpenStreetMapでは、障害者に関係性のある地図データの収集も行っています。そしてOSMの編集はだれでも行なうことができます。ぜひあなたもお手伝いください!
あなたが住んでいる地域の地図を編集して、様々な場所が車椅子で利用できるかどうか、あるいは目の見えない方用の点字ブロックが整備されているかを記入してみましょう。また、ちょっとした設備の違いを地図にあらわしておくことで、ほんの小さなその情報が、障害を持ったさまざまなひとたちにとても有益な情報になるかもしれません。
OpenStreetMapの “タグ” は、さまざまな事柄に対応しています。例えばグルテンフリーの食品を扱うお店の情報もありますし、よりシンプルに階段やお手洗いに関する情報も扱うことが可能です。詳細な情報を集めようと思うときりがないように思えるかもしれません。ただ、自分の住んでいる地域をみんながそれぞれマッピングすることで、私たちは障害を持ったかたがたにも有益な地図を作り上げることが可能となります。
ここでは、とても興味深い視点で地図表現をカスタマイズしているいくつかのアプリケーションを紹介します。これらの活動が成立するためには、自由でオープンな地理データそのものを直接扱うことができることが必須の条件となっています。:
WheelMap.org は車椅子によるアクセシビリティデータを表現しています。その場所が車椅子で利用できるかどうかは交通信号と同じ赤黄青の色分けで表現され、その他の施設についての情報も同様の区分けで入力することが可能です。
また、ハイデルベルク大学の研究者は現在、車椅子を使った経路案内サービスの試作を始めています。現時点で対応している言語はドイツ語のみで、サービスの提供は rollstuhlrouting.de で行われています。この経路案内では、スロープの傾斜や、道路の舗装の違い (例えば石畳とアスファルトなど) 、歩道の縁石の高さなどが考慮に入れられています。もちろん、そうした情報はすべて OpenStreetMap にマッピングすることが可能です。
フランスでは、マッパーたちが鉄道の駅について非常に細かいアクセシビリティマッピングを実施しています。活動はフランス国鉄運営会社SNCFが推進するオープンデータ支援活動の一環として、その支援を受けています。毎年開催される私たちのState of the Map (SOTM) カンファレンスでは、Christian Questさんによる報告が行われています。
また、SOTMカンファレンスでは、Haptomaiプロジェクトについても発表が行われました。Haptomaiプロジェクトとは、目の見えない方に役立つ地図を提供しようという試験的な試みのひとつです。その他のプロジェクトについてのリンク、およびこうした試みに参加する方法は、私たちのWikiページ OSM for the blind に掲載されています。
これらのプロジェクトの多くはまだ初期段階です。そして、アイデアを実現させるために一緒に活動してくれる協力者を募集しています。OpenStreetMapはこうしたイノベーションに対して、多くの詳細なデータを提供することが可能です。しかし、そうしたデータを利用できる地域は、誰かがデータを書き入れた場所だけです。
国際障害者デーというこの日、OpenStreetMapを利用してできるたくさんのことを、あなたも探してみてはいかがでしょうか。