GDPRへの準備について

Modified image. Original by TheDigitalArtist. Licence: CC0

OSMF理事およびOSM作業部会は、データ保護ルールに関して近日発効される法的な変更に対する準備を行っています。一般データ保護規則 (General Data Protection Regulations, GDPR)は欧州において、2018年5月25日を以って発効します。OpenStreetMap財団 (OSMF)は欧州域内の法的主体として、GDPRに準拠することを求められています。OpenStreetMap License Working Group (LWG, ライセンス作業部会) はGDPRに対するホワイトペーパーを作成し、今後必要となる準備作業について通達を行っています。その終わりに、私達は今後数ヶ月間の間に実施する予定のGDPR準備計画を作成しました。必要とされる変更のほとんどは、管理上の事柄です。私達は、今後みなさんがOSMを利用するにあたって関係することを中心に、何が変更されるのか、解説しようと思います。

詳細解説の前に、いくつかのキーポイント:

経路探索のためにOSMを使っている場合

OpenStreetMapは自由でオープンな世界地図です。もしOSMデータを使って経路探索を行う場合、必要となる変更はありません。例えばここには、なんらかの形で地図を作成したり、地点情報の検索を行ったり、経路探索を行ったりする場合が想定されます。

OSM貢献者の場合

みなさんが行った貢献に変更はありません。しかしながら、OSMFはプライバシーポリシーを更新し、個人データの収集方法と処理内容について、GDPRにもとづいた特記記載を行います。今後、追記が行われる際に、その内容をご確認ください。

また、OSMが行うGDPR対応計画が完了した後、個人データを含むメタデータへのアクセスは制限されることとなります。(その他のデータへのアクセスには変更ありません。具体的にどのAPIコールに修正が加えられるかは、こちらのwikiページを参照してください) この制限作業の結果として、実際に貢献者あるいは編集者として影響があるかどうかは、利用するエディタの種類や、GDPRの結果を受けて別ソフトが開発されるかどうかに関連してきます。OSMFは、広く利用されるエディタのメンテナーに対し、どのような変更が加えられるかの解説を行い、開発を支援することを検討しています。今後、いくつかの情報のやりとりを行う予定ですので、そちらを参照してください。

OSMデータを利用したサービスプロバイダの場合

OSMメタデータ、(特に、ユーザ名やユーザID、変更セットIDなど)個人データを含むメタデータを利用するプロジェクト(例: ソフトウェア)に関係している場合、データへのアクセスを有するために、OSMFが個人データ保護のために定める利用規約に従う必要があります。これらの規約はGDPRに準拠するよう作成される予定であり、規約はコミュニティが閲覧できるようにされる予定です。今後の投稿をお待ちください。

また、2018年5月25日以降、EU域内から個人データの処理を実施しようとする場合、GDPRの対象となり、適切な対処が求められることにも注意する必要があります。例えば、GDPR 第14条 (https://gdpr-info.eu/art-14-gdpr/) に記載されるとおり、透明性が必要とされます。OSMFおよびLWGは、準拠に必要となる作業を簡略化するためのテンプレート文書作成に着手していますが、最終的には、個々のデータ処理において実施する内容に応じたGDPRコンプライアンスが必要となります。

OSMメタデータを利用しているプロジェクトの場合

メタデータを利用しているプロジェクトは最も影響を強く受けます。もしOSMメタデータを利用(例: 品質管理やデータ検証など)しているプロジェクト(例: ソフトウェア)は、GDPRの適用対象となり、適切な管理が必要とされます。それらのプロジェクトでは、第14条の記載に基づき、すべてのOSM貢献者に対する情報提供と、プライバシーポリシーおよび実施方法の開示が必要となります。

GDPRとは

GDPRについて知るための情報源は数多く存在します。データ利活用およびデータ保護という2つのポイントは覚えておいたほうがよいでしょう。GDPR (EU) 規制の全文はこちらから参照できます。OSMライセンス・ワーキング・グループのGDPRホワイトペーパーはこちらからレビューできます。また、いくつかの組織では非常に明確なダイアグラム解説チェックリスト作成を行っています。

ODbLとの準拠状況について

はい、ODbLにも準拠しています。ODbLは、著作権とデータベース権について定めるものです。条項では明確に、商標や特許などの知的財産権について対象から除外(そのため、OSMFは別途商標ポリシーを定義しています)しており、さらに、その他の国家法についても除外しています。具体的には以下の部分です。 “The right to release the Database under different terms, or to stop distributing or making available the Database, is reserved.” 同様に貢献者規約では、それらに対して知的財産権およびライセンスについて定めつつ、その他のプライバシー法などについては言及していません。

実施計画について

変更点や更新の開示は、以下のページから行っています。OSMF理事はライセンシング・ワーキング・グループと連携し、今後数週間にわたってより詳しい作業を実施してゆきます。

https://wiki.openstreetmap.org/wiki/GDPR

質問はこちら

いただいた質問には、OSMF理事およびOSMワーキング・グループより解答します。

This post is also available in: 英語, クロアチア語