かの猿を求めて

私達 – State of the Mapワーキンググループおよびハイデルベルグ現地チーム – はSotM 2019の準備を進めています。この12月、私達はウェブサイトの公開を開始しました。

https://2019.stateofthemap.org/

現地チームは素晴らしいロゴを用意し、カンファレンスのモットーとして“Bridging the Map”を設定しました。これはOSMコミュニティではなく、本年の開催地ハイデルベルグをも象徴するものです。

State of the Map 2019 logo by Michael Auer
ハイデルベルグに古くから掛かる橋のたもとに、興味深い小さな彫刻 -銅製の猿- が居を構えています。その手には鏡が握られ、橋を往来する人々が自分の歩んできた道のりや、自分が何者であるのかを見返すきっかけとなっています。2019年ハイデルベルグで行われるSotMにおいて、私達はこの小さな猿の役割を果たそうとしています。自分たちがどこに向かうか、そして自分たちがOSMで何をしているかにかかわらず、私達の出発点はたったひとつの、誰でも書き加え使うことのできる小さな地図から始まっていることを忘れないようにしたいのです。趣味でマッピングをしているひとも、学術調査を行う研究者たちも、人道支援活動家も、NGOも、行政職員も、小さな企業も国際企業も、皆、私達の間に横たわるギャップに橋をかけようとしています。そしてさらに私達は、マップに橋をかけたい (Bridge th Map) のです。

2019年のこれからの想定タイムライン

2月15日 – 奨学生(スカラー)の公募
2月28日 – 発表概要の公募開始(一般およびアカデミック双方)
3月30日 – 奨学生の公募締切
4月24日 – 発表概要の公募締切
5月16日 – アーリーバード・チケット発売開始
6月20日 – 発表プログラムのアナウンス
7月04日 – 一般チケットへの価格切り替え
9月21〜23日 – State of the Mapハイデルベルグ/ドイツ

オープン、オープン、オープン

カンファレンスの準備に関する日々の作業に加え、私達はよりFOSSツールの利用を行うべく、検討に時間を割く必要がありました。まず、ミーティングのためのツールをHangoutからMumbleに変更しました。私達はいま、すでにOSMF理事や他のOSMFワーキンググループも利用を行っているHOTのMumbleサーバを利用しています。このツールはこれまでも利用実績がありましたので、Mumbleが十分な機能を有しており、すべてのプラットフォーム上で稼働することが確認できていました。私達の次のステップはさらにチャレンジングでした。私達は、Eメールのコミュニケーションについて、Google MailからOpenStreetMapメーリングリストへの移転を試みました。移管作業は、地域ごとの分割など、その中途で判明したさまざまな制限事項のためいまだドメインの移管ができていません。そこで、いったん状況がおちつくまで、stateofthemap.org MX のGoogleアカウントは保持することを決定しています。現時点で、“team@stateofthemap.org”は有効なメールアドレスですが、実際にはsotm@openstreetmap.orgへの転送が行われています。

sotm@openstreetmap.org
program-sotm@openstreetmap.org
academic-sotm@openstreetmap.org
scholar-sotm@openstreetmap.org
sponsor-sotm@openstreetmap.org

上記のすべてのメーリングリストは、プライベートに設定されています。閲覧できるのはSotMワーキンググループの参加メンバー、あるいは適切なチームのメンバーだけです。例えばprogam-sotm@openstreetmap.orgはプログラム選定委員が閲覧でき、すべての内部コミュニケーションで利用されています。同時に (メンバー外を含む) すべてのひとはこれらのメーリングリストに文章を送付し、プログラム選定委員に対して連絡を行うことが可能です。

次の検討はカンファレンス参加者の発表 – “発表概要公募”の投稿フォームでした。私達はGoogle Formから、オープンソースソフトウェアであるPretalxへと切り替えを行いました。このソフトウェアはFOSSGIS (ドイツ支部) にて利用実績があります。そのため、私達はその利点と欠点についてよく理解していました。

私達が利用するツールにはまだプロプライエタリのソフトウェアが含まれており、これらのオープンソースソフトウェアへの切り替えには、私達だけではなくオペレーションワーキンググループも含め、まだもう少し作業が必要です。ここ数ヶ月の間、私達はこれらの作業に時間を使ってきましたが、まだ形の整っていないSotMの準備フェーズにおいて、私達ができることにも限りがあります。また、オープンソースソフトウェアは時折、同等のプロプライエタリソフトウェアに比べて快適さに劣ることがあり、影響をうけるすべての人に、こうした努力を費やすよう説得することは困難を伴うものです。State of the Mapワーキンググループはオープンソースソフトウェアを利用するアイデアを支援しており、この作業はその目的に沿うものであると考えています。(確かに険しい道ではありますが)

State of the Mapワーキンググループ
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