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JOSM, Java OpenStreetMap Editorの新ロゴ

JOSM開発陣はここ数ヶ月の期間、ロゴデザインコンテストを実施してきました。そしてつい先日、彼らは最優秀作品を発表しました。こちらが、JOSMの新しいロゴです:

new-josm-logo 素晴らしいデザインを作成されたDiamond00744さん、おめでとうございます!

JOSMとは?

JOSMは “Java OpenStreetMap Editor” の略語であり、OpenStreetMapを編集する際に利用する編集ソフトのひとつです。JOSM以外によく使われるエディタは、ウェブサイト上で “編集” のボタンを押すことで一覧を表示することができます。その一覧の中で、現在最もよく使われているのは “iD” エディタです。JOSMはiDエディタとは異なり、ブラウザ上ではなく、デスクトップ上で別個のアプリとして動作するソフトウェアとなっています。 josm-screenshot-logo-hamlet Tordanikさんが提唱する “JOSMを使うと捗るポイント” のまとめ:

  • 作業効率: 考えぬかれた配置のショートカットや、きめ細かい検索機能、編集対象以外のデータを隠すフィルタ機能などを使うことによって、より素早い編集が可能。さらに、他のあらゆるエディタよりもひろい選択機能が実装されている
  • データ整合性チェック: データの妥当性チェック機能を使うことで、編集を実施したデータがクリーンであることをアップロード前に確認可能
  • オフライン編集: 作業をほぼローカル環境で済ませることが可能。GPS移動ログや写真などのプライベートな情報を、アップロードすることなく利用可能
  • 機能カスタマイズ: キーボードのショートカット変更や、特定のタスクに適したプラグイン機能の利用、実験的な機能やUIの有効化、エディタに表示させる地図の見た目の変更機能など
  • 最先端のマッピング: 3Dマッピングや、道路のレーン数といった最近注目を浴びるマッピングへの対応ツール実装

もちろん、JOSMが万能というわけではありません。あなたが選ぶエディタはあなたの好みによります。一般的な観点からすると、iDエディタは初心者が理解しやすいように作られており、OSM.orgのサイトをはじめて訪れたかたにも優しいデザインになっています。そしてJOSMはより豊富な機能をもち、経験を積んだマッパーたちに好まれる傾向があります。この傾向は、Oli Wanさんが管理しているwikiページ ‘エディタ毎の編集統計/Editor usage stats’ の統計にも現れています。彼が分析するところによれば、JOSMユーザは自身の行う編集内容に責任を感じる傾向があり、他方、編集を行うユーザの大部分は”iD”エディタを利用しています。もしあなたがまだ”iD”エディタしか使ったことがなく、上に挙げた特長のなかで気になる点がもしあるとすれば、いちどJOSMをダウンロードして使ってみることをお勧めします。JOSMのwikiページにあるガイドや、LearnOSM.orgなどにある手引きなど、編集方法のガイドやチュートリアルはいくつも存在しています。ただしどちらにしろ、まず最初は josm.openstreetmap.de からソフトウェアをダウンロードするところからスタートです (現在の最新版 version 7777は、新しいロゴで配布されています)。JOSMウェブサイトには、問題点を報告するイシュートラッカーや、ソフトウェアのコードリポジトリなども配置されています。

新規実装されたクエリ機能について

数週間前、私達はOpenStreetMap.orgホームページに新しい機能を追加しました。画面の右側に表示されている “?” マークをクリックすることで、地図に対してクエリをかけることが可能になっています。

  • openstreetmap.orgを表示し、ズームします
  • “?”マークをクリックし、クエリモードを起動します
  • 地図上のどこか気になった部分をクリックします
  • クエリ結果が表示されます。結果を選択するとより詳しい内容が表示されます

query_tool 地図上からクエリを実行すると、その地点を中心にOpenStreetMapデータベースに対してPOIの検索が行われ、そのPOIに対して付与されているタグ情報など、詳しい情報がデータベースから抽出されます。

単なる地図以上の地図を

この新しいツールは、OpenStreetMapがもつ非常に重要な側面を強調しています。すなわち、OpenStreetMapは単なる地図画像ではない、ということです。OpenStreetMapは地理空間情報を格納する巨大なデータベースであり、”標準の”地図表示ではそのすべてを表現することができません。その対応策として、例えば標準以外のレイヤ (例えば、サイクリングマップでは自転車ルート) を利用することで別の情報を表示させたり、”地図データ”レイヤを有効化することによって全ての情報を表示させることも可能ではあります。そして、このクエリツールはそれら以外の方法でOpenStreetMapのデータを可視化することができるもうひとつの機能であり、私たち貢献者がデータベースに追加した情報の詳細な内容を明らかにするものです。開発者にとって、これらのデータは可能性の世界の扉を開く鍵となります。すべてのデータは自由にダウンロード可能です。